目からウロコのピノ・ブラン
「一昨年 に飲んだシュロス・ザールシュタイン醸造所 の2006年産ピノ・ブラン(ヴァイスブルグンダー)がちょっと
マッタリし過ぎていたと感じたので、2007年産は飲む時期を瓶詰め半年後ではなく瓶詰め1年前後に設定した」
というのは真っ赤な嘘で、単に飲むのを忘れていただけのこと。で、今日は鍋だったし何故か気が向いたので
これを開けてみることにした。毎度いいかげんな飲み方で面目ない。
スクリューキャップ。淡々黄緑色。香りはアッサリ淡白な青リンゴや洋梨系。クリーンな果実味と意外に存在感の
ある酸。アフターの苦味も目立たず、かなりイケてます。とにかく透明感が秀逸で、こんな美味いピノ・ブラン
あったっけ?と思うほど。時間が経つにつれて果実味に相当厚さがあるのがわかる。ぽってりと熟した果実を
重く感じさせない酸の存在、これが良いワインの条件。そんじょそこらのピノ・ブランではなかなかお目にかかれ
ないタイプである。翌日になっても澄んだ果実感が絶好調。仄かな残糖感。リースリングとはまた異なる清涼感。
リースリングのようなミネラルの複雑感はないし酸にもそれほどの鋭さはないが、素晴らしい完成度だと感じる。
もちろんこれまでに飲んだピノ・ブランのベスト。それにしてもなんでこんなにアフターがスッキリと心地良いん
だろう?86/100
このクラスの多くのリースリングが失速する中、今時分開けたピノ・ブランがドンピシャのタイミングで最高に
美味いなどとどうして予想出来ようか。いやー、まったく世の中何が幸いするか分かったもんじゃない。
とにかくエバートのダンナ、あんた凄いよ。また会いに行くよ!(一昨年の醸造所訪問記はこちら )
2007 Pinot Blanc Qualitaetswein trocken
Weingut Schloss Saarstein (Serrig/Saar)
A P Nr 3 555 014 02 08,Alc 12.5%vol,Euro7.25