音が荒っぽいと指摘されてしまった……

たしかにリズムをちゃんと弾くだけで精いっぱいで、音のニュアンスもヘッタクレもない演奏だったもんなぁ。

 

ジャズピアノを始めた頃の私は、とにかく打鍵が弱かった。3年ぐらい前の録音を聴くと、アクセントなんか、もうヘロヘロに弱っちい。上から鍵盤叩いてサポートしてやりたいほどにヘロヘロ。そもそもピアノはブランクが長く、弾き方もほとんど忘れていたのだった。

 

ピアノを弾くことを再開してだんだん馴染んできて、タッチも強くなってきたけれど、その一方で、身体ではなく指先の力だけで鍵盤を叩くような荒っぽさが時々出てしまう。

 

強くて美しい音。……言うのは簡単だけど、そこまでたどり着くのはとんでもなく難しい気がする。

 

 

さらにジャズピアノ特有の問題もある。

音をキレイに並べるだけだと、ジャズのリズムのゴツゴツした感じが薄れて、ツルツルしたというか、平坦な演奏に聴こえてしまいがち。

 

特にビバップの曲で、楽譜を頼りに音をただキレイに均一に並べた弾き方をすると、いわゆる「ジャズっぽくない演奏」になるのだ。私も一生懸命まじめに練習した挙句に、結局これになってしまった苦い経験がある。

 

演奏にはジャズ的なアーティキュレーションがとても大事なわけで、これは実際の音源を聴かないと分からない。ひたすら実例を聴いてトランスクライブで真似して、少しずつ身につける……

 

ということで、練習します。道ははるかに遠いけれど、楽しい道のりでもある。