雨上がりの詩(うた)はそして懐かしく

雨上がりの詩(うた)はそして懐かしく

詩らしきモノを綴っています。言葉は自由で繊細で想像力。
ここを訪れて下さった皆様のちょっとしたアイディアのヒントに。
それと少しの心休めとしてもらえたら“詩らしきモノ”たちも喜びます。

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それは


忘れた頃にやってきた



ぼくの目の前で


あなたが差し出した手紙



角の辺りの日付なら


いくつかの季節のせいで


かすんでしまったよ



どこを歩いてきたのだろう


のんびり時間の配達員


時間の底に沈めた其れを


魚釣りでもするかのように



それでもいい


それでいい



あの日のぼくには


わからなかった



今のぼくには


それがわかる



遅れてきた配達員は


誰なのかくらい



時間なんてそこにはなくて


姿なんてどこにもなくて


それでもあなたは


あなたでいてくれる


あの日のぼくが


ぼくであるように



満員電車に揺られながら


ふと思い出した言葉がある