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イギリス・ロンドン 心理カウンセリング・アートセラピー

英国アートセラピー協会 (BAAT)・HCPC公認アートセラピスト
UKCP認定インテグレティブ・アーツ・サイコセラピスト
辛いココロを癒す 日本語での心理カウンセリングや
英国のアートセラピーを、フィンチリーセントラルで提供

前回の記事で書いた、医療関係、メンタルヘルス関連の展示品が多いロンドンの美術館、Welcome Collectionに行く度に気になっていた本が、ボビー・ベイカーというパフォーマンスアーティストの、境界線パーソナリティ障害と戦う絵日記を綴った「Diary Drawings: Mental Illness and Me」(2010年)です。今回買ってみてゆっくり読んでみました。

https://www.amazon.co.uk/Diary-Drawings-Mental-Illness-Me/dp/1846683742/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1477144381&sr=8-1&keywords=bobby+baker


11年の病との闘いの中、毎日絵日記を描いた中から158点選び、世界でパフォーマンスのツアーを続けながら、プライベートはかなり深刻な被害妄想や、自傷の衝動、泣きながら過ごした時を素直に絵に記録されていて、すごいなあと思います。


家族やNHSでの精神科医やサポートチームやセラピーに来ていた人たちとのやりとりから感じた事、回復へのプロセス等がうまく表現されていて、とても興味深いです。ここに描かれた人たちに対してすこし失礼だったかも、とコメントされてありましたが、彼女の素直さが、すごく単刀直入に、インパクトの強いまま表現され、病の壮絶なつらさを感じ取られると同時に、ユーモアも感じさせられる本です。
 

彼女は水彩絵の具と水彩画用のスケッチブックで描いていますが、私も水彩絵の具は好きな画材の一つです。さっと色鮮やかに、その瞬間を空気までを記録したようなテキスチャーが好きなのです。私も毎日ではないのですが、アートセラピーのトレーニングを始めたころからスケッチブックに自分のプロセスを描いたり、書き込んだりしています。 

2009年、Welcome Collectionの特別展覧会で彼女の作品は公開されましたが、今日でもオンラインアーカイブでも彼女の作品をみることができます。

https://wellcomecollection.org/bobby-bakers-diary-drawings

 

Welcome Collectionは、医療関係、メンタルヘルス関連の展示品が多い、私が好きなロンドンの博物館・美術館のひとつです。先週、特別展の、「Bedlam: the asylum and beyond」を観て来ました。

https://wellcomecollection.org/bedlam

現在のイギリスにおける、メンタルサービスやアートセラピー形成の歴史にまつわる作品がたくさん展示されていました。「Bedlam」というのは、ロンドンに設立された精神病院・保護施設で、長年精神科施設の代名詞的存在になっていました。今は、Bethlem Royal Hospitalになっていますが、昔のような、メンタルヘルスに悩む人々の隔離されたコミュニティは閉鎖されてしまいました。

心に残った事は、17世紀頃のロンドン精神病院・保護施設は一般公開され、ロンドン動物園とならぶ人気の観光地化されていた事です。

 

また、アートセラピーの父といわれる、エドワード・アダムソン氏が携わった患者さん達の作品が、近日Welcome Collectionに保管されるまでは、1993年にBedlamが閉鎖された後、近代化された精神病院の事務室の片隅に移転、保管されていた事も感慨深かったです。

 

Welcome Collectionの上階には、図書室があり、アダムソン氏の元で造られた患者さん達の作品が5000点近く貯蔵されていて、この展覧会が終わったころにまた訪れて閲覧してみようと思います。
(注意:図書室は、写真・住所証明で図書カードを作成、閲覧の予約が必要です。)

ミュージアムショップでも展示会コーナーで販売していたアダムソン氏が携わった作品の本:
Art as Healing by Edward Adamson
https://www.amazon.co.uk/dp/0904575241

こんにちは、JPArtTherapy.ukのゼントナーです!
北ロンドンで、英語・日本語でのアートセラピーを提供しています。

 

クライアントに寄り添いながら、対話の中で、自分の気持ち、行動、思考、身体に対する意識を高めて、 生き辛さや葛藤から来る負担を和らげ、あなたらしい生き方とはどんな形かを考える空間をお届けします。

私は、アートは言葉と並んで表現の一部と考えています。絵を描くのが苦手でも、 形を描いたり画材に触れていると落ち着いたり、 こころの中のイメージを絵に描いたり体の動きで表したりする方が、 対話では伝わりづらい内面の気持ちを表現しやすいと感じれば、アート心理セラピーができます。 また、対話自体が辛いけれど、図や筆記を介する事で、辛さが軽減される方にも有効な場合もあります。 

セラピーのセッションでは、絵の具、ペン、粘土、箱庭等、様々な画材に手や視覚で触れながら、 自分を表現したり、辛い状況に向き合っていきます。 


英国でのアート心理セラピーは、英国のアートセラピー協会(BAAT)公認の大学院修士課程を修了し、 医療に携わる者の公認資格を管轄するHealth and Care Professions Council(HCPC)に登録した者が提供しています。 私もArt Psychotherapist としてBAATとHCPCに登録しております。

 

詳細はJPArtTherapy.ukのウェブサイトをご覧下さい。

http://www.jparttherapy.uk/index_jp.html