ブラックジャック
昔見た医療もの実写ドラマ「白い巨塔」ではリアルな手術シーンを、過度に生々しくはならない様カメラワークなどで細心の工夫を払いつつ、作品になくてはならない要素として撮っていました。

この「ブラック・ジャック」を出崎統監督がアニメ化したOVA及び映画版でも、決していたずらにショッキングに見せるというのではないが命の実態を絵としてとらえておりました。 ブラックジャック DVD

実際アニメなら、手術シーンを色合いやアングルなどで表現を凝らし抑えつつ見せる―というのもいくらでも出来そうなものですが、このTV版では 端っから描くことを放棄している、のみならずストーリーだとかテーマ性全般についても、とにかく難しいことは一切追求しないという、あきれるばかりの逃げ の姿勢だけが漂っています。

そのくせ手術前の着替えシーンを、過度なオーバーアクションで大仰に飾り立てる滑稽さ…!
出崎版の、控えめでいながらシャープに緊張感をかもし出す演出とは比べるべくもありません。
それでなおかつ患者が実に簡単に甦るというのでは、いくら原作が昔のマンガで荒唐無稽な要素もあるとはいえ、医療の場全体をおちょくっているようにすら見えます。

大体、TV番組・アニメ製作の経験がきわめて希薄な人物にあっさり監督の名目を取らせてしまうことからして、公共の電波を扱うにあるまじき製作プロダクションやTV局の安易さの反映です。
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自分の子供時代の経験から思うに、お手軽な子供騙しをもくろんだものはえてして、その子供にすら相手にされずに終わるものです。

名探偵コナン