Ebony
長い一日だった。
滅多にかけたことのない目覚ましに、起こされて、文字通り跳ね起きた。
飼い猫 Ebony だって、まだ起きてやしない午前6時。
( Mummy, what are you up so early for? )
実は、一昨日から「早起きの予行練習」を行なっていた。
長いこと「毎日が日曜日」が当たり前になってみると、いわゆる、世間が当たり前のように同化している「時間に刻まれた生活」には、もう戻れそうもないかも、と一応軟弱な抵抗を示してみせるのは、遠慮しているわけでは決してなくて、万が一にも(もう一度やってみたらいいじゃないの?)と辛辣に進言されるような状況に陥った場合を回避するための予防線。
そのくらい周りくどい言い方をすれば、普通、大抵の人は二度と、当たり前の朝の時間に起きないわたしのことを話題にはしない筈。
だからもっと言えば、例えば、お医者への定期検診時間を朝一予約など、とてもじゃないがとっても無理むり。
だから、そのような大事な予約は、大概いつも「午後イチが第一希望」。
わたし自身の全体像に、かなりのズレが生じているとして、それも(やむ得ないでしょう)くらいに、相変わらず反省のないひとり反省会。
そんな戯けをこねくりまわしながら、目覚まし時計の未だ健在な威力をまざまざと教えられたわたしは、(現場復帰も夢ではないかも)とそれこそ夢のような事を夢見て、結局まだ眼が醒めていない。
時計の針が午前6時を刻む時、予め選曲設定しておいた目覚ましの軽やかなメロディが、わたしの耳元で、そう優しく諭すように(るんるんるん)(ないないない)。
まずは、まだ眠い眼を擦りつつ啜るソイラテでスタート。
ラップトップを開き、昨夜午前2時でドロップアウトしたところからの続きを。
試験当日の朝、しかも、こんなふうなくだらない妄想に微睡む、ろくすっぽ寝てない頭で、ほんの1時間ばかりの「やっつけ試験勉強」をしたところで(今更でしょ)とわかってはいても、せずにはおれない、この生真面目さよ。
おまけに、こんな忙しい日の朝に限って、わたしは娘の飼い猫 Goose の cat-sitting を引き受けたものだから、
(ああ、忙しったらありゃしない!)
それもこれも久しぶりのことだらけ。
なんだかんだと言いつつ、それでもうきうき、ひとつひとつをこなしてゆく。
(やればできるじゃん、わたし!)
Goose
(つづく)

