今回放送された「newsおかえり」のコーナー
**「なんでやねん!?」**は、神戸・須磨の住宅街に残る“封印されたトンネル”がテーマだった。
駅から歩いて数分の、ごく普通の住宅地。
その一角に、人の背丈ほどもある石造りのトンネルが、木の板で塞がれるようにして存在している。
知らなければ、ただの古い構造物として見過ごしてしまいそうな場所だ。
当初は、有事の避難用トンネルや防空壕ではないかと推測されていたが、専門家の見解はまったく違っていた。
このトンネルは「災害用」ではなく、ある人物の邸宅の“通用口”として使われていた可能性が高いという。
その人物が、かつて日本最大級の企業だった「鈴木商店」を築いた
鈴木よねと、経営を担った 金子直吉だった。
鈴木商店は、現在の総合商社の原型とも言える存在で、
戦前には日本のGNPの約1%に相当する売上を誇っていたという。
三菱商事をはるかに上回る規模だったと聞くと、その異常なまでの巨大さがよく分かる。
須磨離宮公園や三菱関連施設、港湾エリアへとつながる地理的条件を見ても、
この一帯が当時、経済・物流・国家戦略の要所だったことがうかがえる。
しかし、戦争という非常時に急成長した企業は、
戦後の需要減少によって一気に転落していく。
巨大すぎたがゆえに、時代の変化に耐えられなかったのかもしれない。
普段何気なく歩いている街の足元に、
これほど壮大な歴史が眠っているとは思わなかった。
「なんでやねん!?」は、
ただの謎解き番組ではなく、街に残る痕跡から日本の近代史をひも解く番組だと、改めて感じさせられた回だった。




