お勧めのパワースポット・聖地のご紹介:第17回
浅間山麓:聖なる火山と聖地
お勧めのパワースポット・聖地の第17回は、長野県・浅間山麓です。アサマとは古語で火山という意味です。古くからの山岳信仰の対象である浅間山の山麓の雄大な自然や名高い観音霊場を巡ります。
この中には、観音菩薩の化身とされる聖徳太子が没してから2022年で1400年を迎えたこともあって、太子ゆかりの観音霊場も含まれています。
そこでまず、①浅間山麓に関する文献からそのご紹介をし、そのあとに、②2022年10月1日、私たちが実際に行った時のレポートをご紹介します。
そして最後に、③ひかりの輪のパワースポット・聖地巡りの思想や、聖地巡りの際に行うと心身の健康に良い、ヨーガ歩行瞑想に関する記事をリンクしてご紹介します。
●文献からの浅間山麓の自然・聖地のご紹介
●真楽寺
浅間山の麓に位置する真楽寺は、聖徳太子の父である用明天皇の勅願により、浅間山の噴火が鎮まることを祈願し、587年に建立され、1400年もの長い歴史と数多の伝説が残る古刹(こさつ)です。二回の移動と三度の火災、水害に遭って現在の位置に定まったということです。
仁王門をくぐると、清々しい杉の参道が続きます。その右には、静かに神秘的な様相を湛える大沼の池があります。龍に化身した甲賀三郎の伝説の発祥地であるゆかりから、口の中に如意宝珠(如意輪観音の如意宝珠) を持つ龍の像が水面から首をもたげています。
湧き出る浅間山の伏流水が池となっていて、この水は「長野県の秘水・名水15選」にも選ばれています。この湧き水は「浅間山龍神水」と呼ばれる長野の名水です。
この池には黄緑色の芹が育っているが、かつて聖徳太子がこの寺を訪れた際、池に生える見事な芹の成長に感心して引き寄せてご覧になられた「七尋芹」の伝承があります。長野県で聖徳太子伝承の残るお寺は、他になかなか耳にしません。
参道を登り切ったところには、観音菩薩が祀られた厄除観音堂、そしてその右手には、樹齢1300年の神代杉のご神木があります。
寺の奥には、天皇の勅願寺であることを示す菊の紋章の明示された本堂、その横には聖徳太子の父で真楽寺を建立した用明天皇のお名前がある碑などがあります。そしてさらに上方には、建御名方神、水の神を祀る水分神社がある、神仏習合の寺社となっています。
●観音霊場:湯の道・百体観音巡り
東御市・新張から地蔵峠を越えて、旧鹿沢温泉に行く間の山道(約12km)は、「湯の道」と呼ばれる観音巡りの霊場です。道の脇には、一番から百番まで幾種類かの観音さまの石仏が1町(約110m)ごとに祀られています。「百体観音石造町石(せきぞうちょうせき)」
石仏は一体一体大きさも形も違い、10番ごとに大きく造られています。鹿沢の湯泉は大変体を丈夫にするということで、昔から多くの人々の湯治場となっていて、この峠越えの険しい山道「湯の道」を、観音さまを拝みながらそのお力にすがり、さらにお湯に入って体を丈夫にしようとしてつくられたものだといいます。
◎百番 千手観音「百番道しるべ観音」
半肉立像で規模は総高242㎝。蓮華座の花弁の浮き彫りの上に立つ観音菩薩です。明治2年(1869)に伊那の高遠の石工作。
●高峰高原・池の平湿原
標高2000m、数万年前の火山噴火口跡にできた絶景の自然が広がっています。湿原が広がり、数々の高山植物が咲き誇るっています。鏡池があり、絶景のパノラマなどを楽しむことができます。
●鹿沢温泉
鹿沢(かざわ)温泉は、標高1500mにある源泉かけ流し100%の秘湯です。多くの人がお湯の薬効を信じて険しい峠道を越えて巡った百体観音巡りの目的地は、この鹿沢温泉であり、ここに百番の千手観音が祀られています。
江戸時代中期。傷ついた鹿がこの温泉で傷を癒しているところを一人の漁師が見つけ、霊場であることを知り浴舎を設け、その地を「鹿沢」と称し、鹿沢温泉となったということです。
●鬼押出し園と浅間観音堂(寛永寺別院)
過去に何度も起きた浅間山の大噴火、そしてその噴火を鎮めるために作られた祈りの場所が、この鬼押出し園内にある浅間観音堂です。
ここには、大噴火の犠牲者追悼のために建てられた浅間観音堂があります。このお堂は、東京・上野の寛永寺の別院で、寛永寺伝来の聖観音菩薩がお祀りされています。
そして、この鬼押出し園は、天明3年(1783)7月8日の浅間山大噴火の際に、流れた溶岩が固まってできた奇形な岩場で、「世界三大奇勝」の一つともされています。
噴火の激しさを、今に伝える目に焼きつくようなその溶岩しかない景観からは、噴火当時の様子が想像されますが、火口で鬼があばれ岩を押出した、という当時の人々が見た印象から、鬼押出しと名付けられたそうです。
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●浅間山麓聖地自然巡りレポ:2022年10月1日
(※同行したスタッフのレポートです)
今日は浅間山山麓の自然聖地と観音霊場を巡ってきました。 まずは浅間山遥拝所(と個人的に名付けた場所)で雄大な山々と広がる景色をご覧ください。
そして、その後、聖徳太子が訪問されたという伝説のある真楽寺を参拝しました。このお寺は浅間山が噴火した際に、噴火を鎮めるために、聖徳太子の父である用明天皇の勅願によって建立されました。
真楽寺の山道、登ったところが観音堂
真楽寺の神の池「大沼の池」
浅間山の伏流水が湧き出ているこの「大沼の池」は、名水としても有名で、神秘的なまでに美しく、さらにいつまでもいたくなる清々しさです。聖徳太子や諏訪大社の神様にちなんだ神秘的なエピソードのある池です。
大沼の池を後にして参道の階段を上がると、観音菩薩をまつる観音堂に到着します(下の写真)
観音堂、正面から
三重塔
さらに三重塔や、水の神をまつる神社を参拝し、また、近くにある縄文遺跡(河原田遺跡)の跡も訪れました。この一帯は縄文遺跡が豊富で、縄文遺跡のミュージアムもあります。
この後、車に乗って、旧鹿沢温泉に至る「湯の道」に向かいます。こちらには、合計100体の観音様の仏像が、湯の道とされる道の脇に、百数十メーター間隔で、お祀りされています。その一番目が下の写真。
一番観音さま
そして、車の中から、百体観音を見ながら、地蔵峠を通って、そこから池の平湿原にむかいました。ここは標高2000mの湿原です。火山の噴火口跡にできた、その絶景のパノラマを見なが湿原の周りをぐるっと歩きました。
景色が開けたところからは、遠方の山々を見ることができて絶景です(上の写真)。また、湿原の中に鏡池と呼ばれる、あたりの景色を映し出す池もあります。
鏡池
さて、80番の観音様が祀られている地蔵峠に戻って、そこから100番の観音様が祀られている鹿沢温泉までは、車を降りて徒歩で向かいました。鹿沢温泉は泉質がよく、古来の名湯です。そのために、100体の観音様が祀られている、この温泉に至る道を湯の道と呼びます。かつて人々は、湯の道を通って温泉に浸かり体を丈夫にしたのでした。
鹿沢温泉の入浴が終わると、最後は有名な鬼押し出し園に向かいました。こちらにも、浅間山の噴火を鎮めるために建てられた浅間観音堂があります。
鬼押し出し園の中の浅間観音堂は、上の写真に見える通り、上野の寛永寺の別院であり、観音菩薩がお祀りされています。下の写真がその本堂です。
浅間観音堂の本堂からのあたりの自然
鬼押し出し園から遠方の山々を含めた絶景です。様々な溶岩石の岩場で三大奇勝と言われます。
鬼押し出し園から見た浅間山の遠景。
浅間観音堂の奥の院、観音様の石像です。
ここに鬼がいるという伝説があります!味のある姿かたちです
こうして本日は、浅間山を遥拝後、その山麓をぐるっと巡る形で、真楽寺、百体観音の湯の道や鹿沢温泉、鬼押し出し園・浅間観音堂などの観音菩薩等の仏教聖地や周辺の自然を巡りました。
その中で、今の自分が、いかに恵まれているかを感じた日となりました。
そして感謝の気持ちで歩き、また参拝しました。思い出深い一日でした。
◎以上でご紹介した場所は、以下の記事でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
・2016/4/2長野佐久・小諸聖地巡り
・2016年3月5日東信州聖地巡り
・2016/1/11小諸・佐久周辺の聖地巡り
・2015年1月3日小諸周辺の聖地めぐり①
・2015年1月3日小諸周辺の聖地めぐり②
●参考情報 ※ご参考になれば
◆ひかりの輪のHPのパワースポット・聖地巡りコーナー
ひかりの輪のパワースポット・聖地巡りに関する様々な情報が掲載されています。その思想、過去の訪問地、上祐代表の聖地巡りに関する講義などです。
◆ひかりの輪の聖地巡りの意味合い
◆ひかりの輪の聖地巡りの予定
◆聖地巡りに関する上祐代表の講義動画
◆自然の中で行うと心身の健康によいヨーガ歩行瞑想の解説
●お勧めの聖地のご紹介
これまでひかりの輪で訪れてきた多数の聖地の中から、特にお勧めするところを厳選して、ご紹介しています(ひかりの輪公式サイトへ)。
ひかりの輪で巡ってきた数多くの聖地を、美しい写真をつけてレポートした記事です(ひかりの輪副代表・水野愛子のブログへ)。