最も重要な祭日である(と言っても過言ではない)イースターでした。
一般的にイースターバニー(ウサギ)やイースターエッグハント
として世間に知られているこの祝日。
ここ北アメリカでは金曜日のグッドフライデーから始まり、
昨日のイースターマンデーと4日間のロングウィークエンドでした。
今年のイースターウィークエンドは
個人的にとても感慨深いものとなりました。
それは、今までよりももうちょっと多く
神の御心に触れるができたからです。
イースターの一週間ほど前から丁度読み始めた
「The Case of Grace」という本。
著者自身と色んな人の見証を綴った神の恩恵を立証するもの。
初めの章から胸躍るものがありました。
ステッファニーは韓国人と(たぶん)アメリカ人の混血児です。
(ステッファニー自身確かではない)
1950年代の韓国に混血児として
未婚の母に生まれ、朝鮮戦争の後、
まだ発展途上だった韓国で、母の縁談の邪魔になるゆえ、
捨てられてしまったステッファニー。
四歳から九歳までの約5年間を田舎町から都市まで
ホームレスとして一人でさまよい、
罵られ、暴行されながらも生き延びてきた実話。
コレラにかかり、死にかかっているところを
スウェーデンから来ていたWorld Visionという機構で
ボランティアをしていたアイリスに助けられ、
施設に連れて行かれた。そこで、里親の宣教師のカップルに
養女として引き取られました。
それからの生活は180度変わるものでしたが、
ステッファニーは、自分はお手伝いさんとして
引き取ってもらったものだと思っていたので、
なぜ何も仕事を与えられないのか
不思議に思っていたものの、口を開いて
また元の施設に送り返されるのを恐れて、
ずっと黙っていました。
ある日、友達との会話で自分は
「娘」として引き取られたという事実を知り、
喜びのあまり、家にダッシュして帰り、
養母に向かって、
「私は貴方の娘!私はあなたの娘!私はあなたの娘!」
と叫び続けました。
この話から著者は今まで自分が頭では理解できていたが、
心から理解していなかった真理、
「イエスを信じる者は神の子として迎え入れられる」
ということがようやく自分の心の中で「殻」を破って
出て来たと感慨深く語っていました。
そして、「神と私達が養子縁組のような関係であるということを
心から理解していないのなら、キリスト教の真髄を理解していないことと等しい」
とジェー アイ パーカーズという神学者の主張を
納得しながら思い出していました。
私も著者と同じ気持ちでした。
頭では、「天にいる父」と分っていても、
心から感じることが出来ていなかったと思います。
ステッファニーの話を通して、神の子であるという気持ちが
私が自分の家族の一員であるという気持ち同様に湧いてきました。
私が家族を愛おしく想う気持ちが
神を想う時にも感じられるようになったのです。
自分が神の家族として受け入れられたということが
言葉では表現できない喜びとなり、心いっぱいに溢れました。
それこそ、ステッファニーのように
「私はあなたの娘!私はあなたの娘!私はあなたの娘!」だ!
と心の中で叫んでいました。
そして、それを可能にしてくれたのは
イエスなのです。
イエスが私の代わりに十字架にかけられ、
私の罪は清められ、私は赦してもらえた。
でも、神の恩恵はそれを上回って、
家族として受け入れてくれたのです!
私になんの価値があって、神はここまでしてくれているのだろうか。
そんな思いでグッドフライデーの礼拝に参加しました。
そして神の恩恵がいっそうありがたく思えました。
私達が価値のあることをしたからではなく、
神は愛の神、憐れみの神であるから
私達をそのように愛してくれているのだということが
心に感じられた時、初めて「自分」というものが
段々小さくなっていくのを感じました。
と同時に、言葉にはならない平安がありました。
あなたが許すのなら、
神はいつでもあなたを引き取りたいと切実に想っています。
イエスは、必要な「手続き」をすべて終えてくれました。
あなたの一言「信じます」で
あなたも神の家族の仲間入りです。