旅行最終日。この日はミシガン州のDearbornという、デトロイトから20分ほど離れた町にあるGreenfield Village、言ってみれば「体験村」、「屋外博物館」、に寄ってから帰るという予定。

ここは「フォードの町」で知られている、あのヘンリー フォードがフォードの車工場を始めて、アメリカに車に普及させた起源地。

去年の三月にフォードの車工場を見学に来たのですが、(フォードのトラックがどのように組み合わせられて出来るのか、最初から出来上がりまで見学できるツアー)Greenfield Villageは、屋外にあるため、冬の間は開いていなく、丁度今回の旅行で通るので寄ってみることにしました。

前日のオハイオ州での豪雨からこの日も雨の心配があったけど、幸いお天気は快晴。 どころか、蒸し暑い!

着いて間もなく、もうへとへと感が出てきて、この先どうやってこの何十エーカーもある体験村を回るのかちょっと気が遠くなる思いだったけど、とりあえず、ガイドのマップの左から右に移るように移動していきました。(マップはこちら

実は入ってすぐ、「機関車トーマス」で出てくるような機関車が駅に停まっていて、人がどんどん乗っていくのを見た息子達は「乗りた~い!」とねだったけど、アトラクションの一つかと思っていた私達は、「回った後で乗ろう。」と説得して、そのままどんどん奥に進む。

なんだけど、、、、後で、この機関車は、アトラクションとしてだけではなく、この広~い体験村を回る交通手段だと知ったのは、6~7時間かけて敷地内を全~部徒歩で回った後でした、、、敷地内には駅がいくつかあり、次の場所に行くのに徒歩で、ではなく、機関車で回れたのです、、、(もっとちゃんと調べておくべきだったぁ、、、、

Greenfield Village がどういう所か、正直あまり分かっていなく、ただ19世紀、20世紀前半のアメリカを復原した「村」としか思っていなかったけど、入ってからその広さはもちろん、そのこだわり、その由来、目的、などが分かり、面白いだけではなく、本当に勉強になりました。

この Greenfield Village は、実はヘンリー フォードが設立したということ、歴史に貢献したいろんな人(例えばライト兄弟、トーマス エジソン、Heinz ケッチャプの創立人であるHeinz 氏、ヘンリー フォード自身などなど)のオリジナルの生家、店舗、研究室、実験室などがアメリカ各地から解体されて運ばれてきた後、このGreenfield Village で再建されたということを知り、この数えきれない建物には人類の歴史を変えるほどのいろんな物語が潜んでいる事を知りました。

中でも一番感動を覚えたのはライト兄弟の自転車屋と、その奥にあるワークショップでした。この部屋でライト兄弟は何人もの人たちが失敗して叶う事のできなかった「人類の空を飛ぶ夢」に成功したのです。
                                   

ワークショップ


お店は外見はこの通りです。   

ライト兄弟の店


入っていくと、、、こんな感じ


このお店は Greenfield Village の中にある数々のオリジナルの建物の中でも格別なものですが、それはヘンリーフォードがこのお店を、元々あった オハイオ州のDayton(National Museum of the United States Air Force があった場所)から移す時、解体前に写真を撮らせ、復原の時、レンガの一つ一つがオリジナルの場所に位置するようにこだわりをもって再建したそうです。それだけではなく、釘まで抜かせて、オリジナルの釘を使ったところもあると聞きました。出来る限り100%に近い復原を目指すヘンリーフォードの心の内はちゃんと建物に反映されていました。

他にも、エジソンが初めて電気を10時間も付けておくことに成功した研究室 (Menlo Park Laboratory) も復元されていて、開幕の際にはヘンリーフォードの尊敬するエジソンも招待され、「自分の研究室と唯一違うのは,ここが清潔すぎるということだけだ。」と、自分の研究室の復元の完璧さに驚かれていたとのこと。

歴史上の貢献のある人達の足跡をたどって、こんなに感動を覚えたのは初めてでした。近くに住んでいれば、シーズンパスを買って、ライト兄弟の家でぶらぶらしたり、エジソンの研究室にお邪魔したりと、できたのになぁって思った私。(残念、、、)

この他にも「体験博物館」的な所が沢山あって、子供達は200年前の人々の暮らしのデモンストレーションを興味津々に見たり、実際にキャンドルホルダーを作ったりと、楽しい経験ができました。

ろうそく立て作りを体験する息子達二人。

  

削る順番


そしてこれ。

陶器
陶器づくり



               ブリキの芸術品づくり                   などなど     
           

締めくくりに100年の歴史のあるメーリーゴーランドに旦那と次男と末っ子が乗り、その後、全員で機関車に乗って村を一周して、この旅に終止符を打ったのでした。

午後2、3時には引き上げて帰る予定だったのが、閉館の5時まで回ってしまい、夕食を取ってから帰ることになりました。(見るものが多すぎるんだもん。)

夕食後、4時間の道のりをひたすら進み、家に着いたのは夜中12時半でした。この4日間、びっしりと日程が組まれていたのにも関わらず、急がずにゆっくりと楽しめて、よい思い出の一ページとなりました。

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