先日の讀賣vs阪神で問題になったコリジョンルールの適用。
今頃ではあるが少し時間が出来たので久しぶりにルールブックを読んでみた。

今回、ルールに追加されたのは次の通り。
ポイントと思わしきところは赤字にしたので、それ以外は読み流して戴いて結構です。



(9) 6.01(i)(【原注】および【注】含む)を追加する。
(i)本塁での衝突プレイ
(1)得点しようとしている走者は、最初から捕手または本塁のカバーに来た野手(投手を含む、以下「野手」という)に接触しようとして、または避けられたにもかかわらず最初から接触をもくろんで走路から外れることはできない。もし得点しようとした走者が最初から捕手または野手に接触しようとしたと審判員が判断すれば、捕手または野手がボールを保持していたかどうかに関係なく、審判員はその走者にアウトを宣告する。その場合、ボールデッドとなって、すべての他の走者は接触が起きたときに占有していた塁(最後に触れていた塁)に戻らなければならない。走者が正しく本塁に滑り込んでいた場合には、本項に違反したとはみなされない。
【原注】走者が触塁の努力を怠って、肩を下げたり、手、肘または腕を使って押したりする行為は、本項に違反して最初から捕手または野手と接触するために、または避けられたにもかかわらず最初から接触をもくろんで走路を外れたとみなされる。走者が塁に滑り込んだ場合、足からのスライディングであれば、走者の尻および脚が捕手または野手に触れる前に先に地面に落ちたとき、またヘッドスライディングであれば、捕手または野手と接触する前に走者の身体が先に地面に落ちたときは、正しいスライディングとみなされる。捕手または野手が走者の走路をブロックした場合は、本項に違反して走者が避けられたにもかかわらず接触をもくろんだということを考える必要はない。
(2)捕手がボールを持たずに得点しようとしている走者の走路をブロックすることはできない。もし捕手がボールを持たずに走者の走路をブロックしたと審判員が判断した場合、審判員はその走者にセーフを宣告する。前記にかかわらず、捕手が送球を実際に守備しようとして走者の走路をふさぐ結果になった場合(たとえば、送球の方向、軌道、バウンドに反応して動いたような場合)には、本項に違反したとはみなされない。また、走者がスライディングすることで捕手との接触を避けられたならば、ボールを持たない捕手が本項に違反したとはみなされない。
 本塁でのフォースプレイには、本項を適用しない。
【原注】 捕手が、ボールを持たずに本塁をブロックするか(または実際に送球を守備しようとしていないとき)、および得点しようとしている走者の走塁を邪魔するか、阻害した場合を除いて、捕手は本項に違反したとはみなされない。審判員が、捕手が本塁をブロックしたかどうかに関係なく、走者はアウトを宣告されていたであろうと判断すれば、捕手が走者の走塁を邪魔または阻害したとはみなされない。また、捕手は、滑り込んでくる走者に触球するときには不必要かつ激しい接触を避けるために最大限の努力をしなければならない。滑り込んでくる走者と日常的に不必要なかつ激しい接触(たとえば膝、レガース、肘または前腕を使って接触をもくろむ)をする捕手はリーグ会長の制裁の対象となる。
【注】 我が国では、本項の(1)(2)ともに、所属する団体の規定に従う。

このポイントを踏まえた上で問題のシーンをふりかえってみた。


この場面、原口はまだボールを持っていない。この時点でベースを塞いだというのであればアウトのジャッジをするのはおかしい。仮に跨いでいたとしても本塁上の衝突に繋がるリスクは少ないと思う。




この時点で原口が捕球。
自身の経験則から言わせてもらうと、この場面ではこの捕球体勢でしか捕れなかったと思う。
この捕球姿勢がコリジョンの適用と判断されたのであれば、送球を実際に捕球しようとして走路を塞いでしまったと考えるべきで、この場合はコリジョンルールは適用しないと明記されている。




最後はこの場面。
捕球後、原口はブロックをすることなく手だけでタッチをしている。昨年までであれば体ごとタッチにいったと思う。
原口はルールに書かれている「不用意且つ激しい激突を避けるために最大限の努力をしなければならない」を忠実に守っていることは明らか。


今年から適用となったコリジョンルール。
衝突回避義務は守備側、攻撃側双方にあるべきルールのはずが、どうも守備側不利に働いているようにしか思えない。
コリジョンルール元年で改善課題は多いと思うけど野球をつまらないスポーツにしないようしっかりとした改善に期待する!

因みにこの記事は阪神ファンと云うことではなく野球ファンとしての立場で感じた率直な思いですので誤解されないようお願いします。





 
タイガースと共に頑張ります。