日本が1次リーグ最終戦で米国代表を1‐0で破り、B組1位で7日の決勝に進んだ。後半39分、FW高瀬愛実(21)=INAC神戸=が頭で合わせた。強豪チームが入ったA、B組の同順位同士が最終順位決定戦を行う。昨年の女子W杯決勝のPK勝ちは記録上、引き分け扱いとなるため、米国戦初勝利。同じく五輪出場を決めている米国とは、日本が世界女王となった女子W杯決勝以来の一戦で、今夏のロンドン五輪へ弾みをつけた。対戦成績は日本の1勝4分け21敗。

 日本女子サッカーの歴史に刻み込まれる、大金星を挙げた。対米国26戦目にして初撃破。歓喜の瞬間は、後半39分に訪れた。MF宮間の左CKから、途中出場のFW高瀬が頭で押し込む。ネットが揺れるのを確認すると、ヒロインは満面に笑みを浮かべて、仲間たちのもとへと飛び込んだ。

 悩めるストライカーが大一番で結果を出した。昨年の五輪アジア予選では、慣れない右MFのポジションで苦闘。五輪メンバーの当落線上にいることもあり、同予選の最終戦・中国戦後には「自分のプレーができなかった」とピッチ上で大粒の涙をこぼしたが、「チームでも右サイドでプレーする機会が増えたし、悩んで悩んで、悩みぬいて吹っ切れた」。この日の試合後は、歓喜の涙を流した。

 チームも、女子サッカー界の超大国・米国と堂々と渡り合った。前半2分にMF宮間が先制パンチとなる右足ミドルシュートを放つなど米国ゴールを脅かし続ければ、守備陣も奮闘。「W杯決勝はやられたイメージしかない。しっかり止めたい」と話していたDF岩清水を中心に、FWワンバック、モーガンら世界トップクラスの攻撃陣を体を張って抑えた。

 ロンドン五輪の前哨戦といえる米国戦。なでしこたちの意気込みは強かった。今大会から新主将となった宮間は「五輪本番のアメリカは(勢いや完成度などが)全然違う。ここや4月の試合で勝たないと本番でも勝てない。90分間でケリをつけたい」と語っていた。

 試合前日には、W杯決勝戦の映像を用いて選手間ミーティングを実施。勝利のイメージを膨らませた。体調不良で欠場したMF沢の不在を感じさせず、なでしこたちは自信みなぎるプレーを随所に見せた。

 大航海時代に七つの海をかけた帆船を想起させる、アルガルベ・スタジアムでの歴史的勝利。五輪金メダルに向け、なでしこが大きな一歩を刻んだ。

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写真:(サンケイスポーツ)