◆トヨタ・クラブW杯決勝 サントス0―4バルセロナ(18日・横浜国際) アルゼンチン代表FWメッシ(24)が、バルセロナが、世界一を証明した。注目の決勝戦はバルセロナが81年2月のトヨタ杯開催以降、決勝では大会史上最大得点差となる4―0で制し、2年ぶり2度目の優勝を飾った。メッシは前半17分にMFシャビ(31)のスルーパスから芸術的なループシュートで先制。3―0で迎えた後半37分にもチーム4点目を挙げ、大会MVPを受賞。サントスのブラジル代表FWネイマールとの直接対決で、格の違いを見せつけた。
一瞬時が止まったような、MFシャビからのスルーパス。前半17分だ。トップスピードでDFラインの裏に抜け出たメッシは、出てきたGKラファエウカブラウを冷静に確認すると、足先でふわりと浮かせてゴールに流し込んだ。優しいタッチのループシュート。スタジアムは一斉にどよめき、大歓声に変わった。
オープニングゴールがメッシなら、チーム4点目もメッシだ。DFダニエウアウベスのラストパスからゴール正面に抜け出すと、左足アウトサイドでGKもかわして無人のゴールに流し込むだけ。「世界のナンバーワンになれてとってもうれしい。相手がどこであろうと、ボールをキープして、試合を支配しようとして、それができた」。来日後初めてのコメントで素直な心境を語った。
準決勝(15日、対アルサッド)で右足を骨折したFWビジャは、翌16日、一足先にチームドクターと帰国した。バルサのイレブンはビジャへの思いを届けるべく、FIFA(国際サッカー連盟)主催の国際大会、しかも決勝戦で「グアヘ(ビジャの愛称で少年の意味)頑張れ!」というメッセージ入りのTシャツを着て入場した。「ビジャがこの場にいないことは不運だった。シーズンが終わる前に戻ってきてほしい」とメッシ。きょう19日に手術を受けるビジャは、この上なく勇気づけられたはずだ。
メッシは前回優勝した09年大会以来、出場2大会連続で決勝戦で決勝ゴール。MVPも出場2大会連続。準決勝で2ゴールを挙げた同僚のDFアドリアーノとともに、得点王にも輝いた。最終候補3人に入っているFIFA選定バロンドール(年間最優秀選手賞)の3年連続受賞も、これで決定的となった。
試合終了のホイッスルが響き渡った瞬間は表情を変えなかったメッシだが、プジョル主将がトロフィーを掲げると「カンペオーネ(チャンピオン)、カンペオーネ、オーレー(やった)オーレーオーレー!」と表情を崩してチームメートと喜び合った。そしてスタジアムにバルセロナのイムノ(=テーマ曲)が響いた。「バルサ! バルサ! バールサ!」。横浜国際競技場はメッシ主演の芸術鑑賞を終えたような余韻に包まれていた。
◆リオネル・アンドレス・メッシ 1987年6月24日、アルゼンチン・サンタフェ州ロサリオ生まれ。24歳。00年に13歳でバルセロナ下部組織入団。04年10月、エスパニョール戦で1部デビュー。05年5月、アルバセテ戦で当時のクラブ史上最年少得点(17歳10か月7日)を記録した。同8月、フル代表デビュー。世界ユース(U―20W杯)で優勝、得点王、MVPも。08年北京五輪金メダル。今年は3年連続のFIFAバロンドール(世界最優秀選手)受賞がかかる。169センチ、67キロ。独身。
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