女子W杯ドイツ大会 ▽1次リーグB組 日本4―0メキシコ(1日、ドイツ・レバークーゼン) 沢の“釜本超え”のハットトリックで日本がベスト8進出を決めた。日本は、前半13分、39分、後半35分にMF沢穂希(32)=INAC=が立て続けにゴールを奪い、メキシコに4―0で大勝。沢は国際Aマッチ通算78得点として、釜本邦茂氏(67)=現日本サッカー協会顧問=の75得点を超え、男女を通じて日本のトップに立った。1次リーグ2連勝の日本は、同最終戦のイングランド戦(5日、日本時間6日)を待たずに、95年以来2度目の決勝トーナメント進出が決定。準々決勝(9日、同10日)で開催国ドイツ、またはフランスと対戦する。

 W杯の大舞台で、沢が日本サッカーの歴史を塗り替えた。前半13分、MF宮間のFKは緩やかな弧を描きゴール前へ。走り込んだ沢は相手DFより高く跳び、頭でネットに突き刺した。貴重な先制弾で勢いをつけると、2―0の39分に「目が合った」という宮間のCKを再びヘッドで合わせた。

 後半35分にはゴール前でフリーになり、右足で自身6度目のハットトリックを達成。「3点も取れるとは思っていなかったし、自分でもビックリ。(釜本さんから)怒られるんじゃないかな。でも光栄なこと」。38分に交代すると、2万2291人の大観衆からスタンディングオベーションで祝福された。

 15歳だった93年の初代表から18年。169試合目で伝説のFW釜本氏の75得点を超えた。6月21日の出発時には「せっかくなんでW杯で取りたいですね」と話していた通りの有言実行弾。釜本氏とは試合数、代表のレベル、ポジションも違うが、積み上げてきた数字の重みは色あせない。

 代表デビュー時のFWから2列目、ボランチと位置は徐々に下がったが、視野は格段に広がった。「最初の頃とは立場や経験値が全然違います。チームを引っ張っていく立場になり、この大会は集大成」。自身5度目のW杯は、主将として大きな責任を背負っていた。

 08年の北京五輪はなでしこ史上最高の4位に入ったが、メダルにはあと一歩で届かなかった。当時は誰もが「メダルを狙う」と話すなど、目標はあくまで3位以内だった。「だからダメだった。頂点を狙わなくちゃ」。意識を変えた。過去最高の世界ランク4位で臨んだ今大会の目標は「優勝」だ。

 W杯初の1大会2勝でベスト8進出を決め、佐々木則夫監督(53)は「相手が波に乗る前に守備からしっかりできた。久々に落ち着いて観戦できました」と喜んだ。06年W杯でジーコ・ジャパンが1分け2敗の屈辱にまみれたドイツの地で、男女を通じて初の世界タイトルへ突き進む。


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