京都の山科に10数年、住んでいたこともあり何度も訪れたのが「隨心院」です。
隨心院は、正暦2(991)年に仁海僧正(にんがいそうじょう)が建立し、古くは曼荼羅(まんだら)寺と称されていました。
恋多き絶世の美女と謳われた女流歌人 小野小町に縁あるお寺といった方がわかりやすいですね。
小野小町と言えば深草少将との「百夜通い(ももよがよい)」が有名ですね。
百夜通い、その愛を証明してくれたら受け入れるという小野小町に、深草少将は
頑張って通い始めます。しかし、九十九日目の夜、深草少将は行く途中に亡くなって
たどり着けなかったため、小野小町はその後は愛を信じられなくなり、生涯独身となった、
という物語です。
「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」
●現代要約
「春の長雨が降っている間に、美しく咲き誇っていた花も色褪せてしまったわ。
そう、私も花と同じく衰え老いてしまったの」
隨心院の庭園は苔が見事で、夏になると緑が一層鮮やかになります。
紅葉もきれいです。
またなんといっても境内にある 名勝 小野梅園には「はねずの梅」を中心に230本の
梅の木があり2~3月には多くの人を魅了しています。
京都有数の梅の名所になっています。
また隨心院の書院にある金箔を多用した狩野派の筆による襖絵は見事です。
2009年には京都の絵描きユニット「だるま商店」の描いた
「極彩色梅匂小町絵図」が完成し「能の間」でご覧いただけます。
なるほど、あらためて見どころ満載の隨心院です。
何度も訪れていたわけです。
随心院へは
地下鉄東西線 小野駅から徒歩10分。
旧奈良街道沿いにあり、南に行くと醍醐寺三宝院がります。
無料駐車場有 拝観料 400円
随心院HP