先日、本屋と一体になったカフェで

知人とお茶を飲んでいたところ

近くの書棚に童謡の作詞家として有名な

「まど・みちお先生」の詩集が

知人は「まど先生」が大好きで

代表作「ぞうさん」に深い意味があると

教えてくれたので、それをご紹介しますね


ぞうさん ぞうさん
おはなが  ながいのね
そうよ かあさんも  ながいのよ

ぞうさん ぞうさん
だれが  すきなの
あのね かあさんが  すきなのよ

たんに鼻の長い象を紹介する歌のように思えますが

「まど先生」はこのように語られていたそうです

 

「この地球上の動物は、みんな鼻は長くない。

 その中で『おまえは鼻が長いね』と言われたら

 それは『お前は不具だね』と言われたように

 受け取るのが普通。

 でも、このゾウは、いかにも嬉しそうに

『そうよ、母さんも長いのよ』と答える。

「長いね」と言ってくれたのが褒められたかのように

 自分の一番大好きな、この世で一番尊敬している

 お母さんも長いのよと、誇らしげに答える。

 このゾウがこのように答えることができたのは

 このゾウが、かねがねゾウとして生かされていることを

 素晴らしいことだと思い、幸せに思い、有難がっているから。

 それは、ゾウに限らない。人間を含むすべての生き物が

 みんな個性を持たされて生かされていることは

 何物にもかえられない素晴らしいことである。

 

私たちが親しんできた「ぞうさん」が伝えてくれるように

自分や他の人たちの個性を素晴らしいと認め合える

素敵な世界を創っていきたいですね