前回は、母の「命日」に寄せて

母の思い出と「人生のゴール」について書きましたが

今回は「感謝を伝える」というお話

 

ある勉強会に参加した時

「感謝を伝えにくい人に、感謝を伝える」

という宿題が出されました

色々考えた末

母親に「生んでくれてありがとう」という言葉を伝えることに

 

後日、実家に帰省して、夕食の後

伝えようと思うのですが、唐突には切り出せない

過去の思い出話をいろいろ続けながら

最期にやっとの思いで「生んでくれてありがとう」を言えました

その時は、言えたという安堵感で頭が一杯でした

 

ところが、その翌年、母が急死することに

葬儀の際、参列した母のお姉さんが

「生前、電話で話した時、

『息子が、生んでくれてありがとうと言ってくれた』と

とっても喜んでいたよ」と、教えてくれました

 

宿題のお陰で、一つ「親孝行」ができたし

母が亡くなった時、まったく「後悔」がなかったのも

そのお陰かも、と感じています

 

関係が近ければ近いほど

感謝の言葉を伝えるのは照れくさいし

分かってくれているだろうと言葉にしない

 

でも、大切な人との別れは

突然訪れることもあります

 

感謝の言葉を伝えられるときに

勇気を出して伝えてみませんか