論理・戦略と人間らしさのバランス | 歯科コンサルタントの歯科医院経営ブログ|株式会社ジョイカレント河原田喜義

論理・戦略と人間らしさのバランス

マーケティングや営業・販売など、様々な経営での取り組みの中では、内部環境や外部環境を分析し、求める結果を導き出すために「論理的な思考」や「戦略」が求められます。


不確定な未来を自分自身が求める理想に高い確率で近づけるために、
「ロジカル」な取り組みを必要とするためです。


しかし、綿密に分析・計画された戦略といえども、想定通りの筋書きをそのまま実行できることは稀なものです。


たとえば、
診療のシステムやフローを考えるとき、
はじめて医療コーディネートやカウンセリングなどを取り入れる時には、

より理解しやすく、魅力的なプレゼンテーションの方法はなにか、
また新人のスタッフであってもステップアップで直ぐにできるようにするにはどうすればよいか、

ということを論理的に戦略的にできないかと考えます。


マニュアル的な対処から入ることが多いものです。


大きな失敗を起こさず、最大公約数的な成果を出すために、このような論理や戦略といったことは
とても大きな役割を果たします。


それは、医院としての方向性や軸を決めることになるからです。


ところが、ずっとこのような論理性や戦略(マニュアルや設備などの環境の構築など)に頼る方法を
続けていると、理解できないつまずきや壁を感じるようになります。


それは、「論理や戦略がカバーしていない、それだけではカバーしきれない経営の側面」
が存在しているためです。


論理どおりに動かないもの。それの一つの大きな点は、経営の主体である「人間」です。


こうした方が得なのに、なぜこちらを選択しないのか?
これだけデータを示しているのに、どうして分かってくれないのか?


そうしたことが、戦略を進めていく中で必ず生じてくることがあります。


そして、これらを解消し、マネジメントする力を持たなければ、
理想とするものが大きければ大きいほどに、挫折感を味わうことが多くなってしまいます。


このマネジメント力を身につけるためには、

経営者であろうと、技術者、スタッフであろうと、

「個々の人間性と向き合う」

習慣づけがとても大切になると感じます。


そこに関係する人々、ひとりひとりが論理的に動かないことには、それなりの現実があるものです。

つまり、1人1人がその行動を取る裏には、


「その人間にとっての、自分の中での正当な理由」


があるはずです。


その個々の人間が持つ個別のニーズはなんなのかを探る洞察力を、
組織に関わる1人1人が身につけられるようになることが重要です。


そして更に、相手の現実を変えられる「新たな選択肢」を提示できることが、
相手の価値観にアプローチするマーケティングや理想とする技術・診療の提供には必要となります。


相手(人間)のニーズをいかに親身になって追求できるか


そこに、組織づくりや業績向上としての、成果ある取り組みのポイントが隠されていると言えます。



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