土曜の夕方、獣医からの帰り道、携帯を見るとメールが届いていた。

いつもあやのコトをとても愛してくれているtossyからだった。


彼女はその日、you-taのLIVEを見に横浜の自宅から浅草の三社祭りに駆けつけていた。

メールの内容は、あやをお見舞いに来てくれるというものだった。


夜、you-taとtossyが我が家へ来てくれた。

それまであたしがあやにかかりっきりで、かなりのジェラ男になっていたジョイは

二人にぴっとり。


気がつくと、金曜の夕方以来食事もそこそこだったあたしの心配までしてくれて

あやを見守りながら、3人で食事をした。


その夜、tossyはウチに泊まってくれた。

今夜どうしてもあやについていたい、と。


tossyはあやをずっと抱いていてくれた。

あやはどんどんリラックスして行くように見えた。

それは、tossyの深い深い愛情と、そして不思議なチカラ。


tossyがいてくれている間に、ご飯も水も飲んでいないあやに、

なにか口から栄養を取ってもらいたくて、

そう、ママの時を思い出していた。

口から入るものにまさる栄養はない。

あの時そう思い知らされた。


栄養価の高いアイスクリームを、そう、アイスクリームなら

食べてくれるかもしれないと、急いで買いに行き

あやの口に運ぶと、あやはアイスクリームを口にしてくれた。

それまで水もなにも口にしてくれなかったのに。。。


大丈夫。

tossyのなにか目に見えない不思議なチカラが。。。



今でも、いくら感謝してもしきれない。

tossy、本当にありがとう。。。


日曜が過ぎ、月曜午前中、獣医へ行くと、先生から点滴を進められた。

あたしは点滴で預けている間になにかあって会えないそばについててやれないのがいやで

それまで首を縦にふるコトが出来なかったが、アイスクリームを口に出来たあや、

あやと先生を信じ、夕方まで預けるコトに。

先生はなにかあったらすぐ連絡するからと言ってくれた。


あやに大丈夫だからね、置いて行っちゃってごめんね、がんばってね、と声をかけ、

獣医を後に。


あたしは急ぎ会社へ戻った。

給料日も迫っており、この日も支払日。

やるコトはたくさんあった。


夕方、親父様が現場から戻った。


あたしはあやのコトを話した。

親父様にはその時まであやにあった出来事を話していなかった。

話しても、騒がれてひっかきまわされるだけなのがわかっていたから。


親父様はショックを受けていた。

しかし、最初に出た言葉は

「いくらかかった?」だった。

案の定だ。

お金じゃないじゃないか。

かわいそうなジジイ。


でも、そんなでも泣いていた。


金曜からそれまで話さなかったコトを詫びると

「いや、ショックを受けて仕事に影響が出たら困っちゃうからよかった」

と言っていた。

ジジイ、あなたって人は・・・


そんなこんなしていると、電話が鳴った。

先生からだった。

どうしよぉ・・・と思っていると

先生が言った。


「あやちゃんねぇ、ゲンキになって来たよ。もう十分点滴も入ったし、もう迎えに来ていいよ!」

と笑っていた。


いつもごはんごはんと何よりごはんなジジイもその時ばかりは

ごはんの前に、迎えに行っていいと言ってくれた。


それまであまり寝ていなかったあたしのその頃感じ初めていた心労のようなモノ、

そんなもモノが一気に吹っ飛ぶのを感じた。

あやがゲンキになってくれたらそんなもん、なんだってどんなだっていい。


獣医に着きあやに会うと、その時はあやは静かにしていた。

先生いわく、

今は落ち着いてるけど、さっきまでは吠えもしてたんだよ。

そんなあやを連れて帰ったその夜、復活が始まった。


あやが夜、声を出しはじめた。

その声はおなかがすいているという声だった。

それまで食べていたなかったのに、とまずはアイスクリームを。


ペロリと食べた。


そしてまだ吠える。


ごはん食べられるのか?


喉につかえないよう、とにかくとにかくやわらかく。


ごはんを食べた。


これは!!

もう絶対行ける!

行く!


次の日獣医に行き先生にそのコトを話すと、


「ごはんを食べた?!それはすごいねぇ~!え~?!」


そして次にきっといつまでも忘れられない言葉を先生が言った。



「このコ、まだ全然死ぬ気がないんだね。

普通なら金曜に亡くなってたよ。

あの状態のコを何匹も見てきた。

あやちゃんは16歳なのに、

ホントにすごいよこのコは」



感動した。


そうなんだ、あやはハンパじゃない根性の持ち主。

今までもそうしてきた。

いろんなコトを乗り越え16歳の今日まで生きてきた。

もちろんまだその時はもとのようにとまでは行かなかった。

歩いてもいなかったし。


「先生!今日も点滴お願いします!!」


あたしがそういうと、先生が、


「欲が出てくるでしょ?」と言った。


「はい!!!」


そしてその日の点滴が終わったあと、うちに帰ったあやは

またごはんをせがんで鳴いてくれた。

そしてなんとその日、ごはんをしっかりと食べた。


水曜にはもっともっと欲が出て、また点滴をしに行った。

先生はみるみる回復を見せるあやを見て


「あたしはまだまだこんなコトしてる場合じゃないのよ!って感じなんだろうね。

ここまできたらもう大丈夫。ホントに奇跡みたいなもんだよ。」


と言ってくれた。



木曜に驚きの回復を見せたあやを見にきた妹は


「あたしは最初から、絶対ダイジョブだと思ってたよ!あや!

あやの根性は並じゃないもんね!」


と、うるうるだった。


そして今あやは、



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ごはんもしっかり食べ、水もたくさん飲み、あんなコトが起きる前から

年齢的なものもあってスタスタとは歩いてはいなかったが

そのくらいな感じで歩きもし、そしてジョイに抱きつき寝ている。


あの金曜の午後、こんな穏やかな

あたしとジョイとあやの時間が流れる時がまた来るなんて、

もちろん大丈夫!ダイジョウブ!と信じてはいたけど、信じようとしていたけど

あの時の、あの帰宅してはじめて見た時のあやの状態は、

そんなキモチを、そんなあたしの願いをまったく受け入れてもらえるようなモノではなかった。


tossyとyou-taと、あやを見守っていた時、話していたコト。

葛西へみんなで行くんだよ!

バギーもあやに風を感じさせてあげるために買ったばかりだよ!

行こうね!行こうね!葛西へみんなで行こうね!


あやが神様とママにもらったこれからの時間を

大切に刻んであげたい。

tossyとyou-taにお天気のいい日の葛西で

あやの驚きの回復を見てもらいたい。


みんなみんな、ホントにありがとう!


そして、あや、あたしの為に本当にがんばってくれてありがとう!