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■ 寿命倍増計画 (SF)星 あゆむ
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★人間の遺伝子と、我々の作業動物の交配は、思ったよりはるかに、うまくいっています。人間側は、ほとんど気がついていません。
☆「ほとんど」とはどういう意味だ?うまく行っていない部分があるのだな?
★いえ、あの。地球人のDNAを取り込むと、確かに作業動物の寿命を延ばすことが出来るようになったが、睡眠時間がながくなってしまう。知力障害も起こるようだ。合理的に行動もできなくなっています。もともと我々の作業動物の遺伝子のルーツは、地球の人間と同じなのですが、すんでいる星の影響か、同じ進化の道をたどらなかったようです。自転の関係か、我々パルス星の作業動物の寿命は二年で、妊娠期間が一ヶ月です。ニューロ・コンピュータを使った教育で三ヶ月たつと作業ができるようになる。増殖(生殖)も可能になる。人間との一度の交配で、寿命が倍になるので、教育期間の無駄が省けるというのが最初の目的でした。しかし、交配を繰り返し続けると、次第に人間の遺伝子の影響が強くなりつつあるのです。睡眠時間が以上に長くて、われわれパルス星人が作業してほしい時間帯に寝てしまっている。さらに、いつも発情状態にあるので、発情しないように脳を操作すると、新しい作業生物は、おとなしくはなるのですが、作業能力が落ち込んでしまいます。イライラしてミスばかりします。また、喧嘩などのトラブルが増えます。
☆これはこまった。確かに、パルス星の生物は、一生に一度の発情で交尾して、オスとメスの二組、四つの個体の子孫を残し合理的なのだが。地球の自転が遅い分、人間の寿命が長いから、われわれの思っていなかった不都合があるみたいだな。寝てばかりいるし、学習が異常にスローだ。われわれが三ヶ月で成人になり知的活動ができるのに、人間は同じ事ができるのに十五年はかかる。
★もう一つ発見できた特徴は、こちらの作業生物の遺伝です。メス型の交配種は、同じ遺伝子をもらいに同じ男の所へ行くという特徴を持ち、男型の交配種は、地球人のメスならだれとでも交配したがるという事です。確かに、種の保存に取っては合理的ですが。その関係で、外見上は良く似たメスの交配種ができるという事です。どうも、この部分で人間側にトラブルがおきているようです。春男という男の遺伝子をもらったばかりに
その子孫の作業生物の女は、春男にばかり交配してもらいにゆく。男は、地球人の女にはフェロモンガスをかけて、妊娠させている。地球人達は、われわれが持ち込んだ作業用動物の事に気がつきだしているようだよ。
☆それは、まずいな。宇宙連邦の規約に違反する。しかし、われわれ海にすむパルス星人は、地上での作業は、二本足で移動し・手の器用な作業用生物がいないと、やっていけないからな。このまま放置しておけばどうなる?
★はい、メス型の作業動物は、こちらの管理にあるのですが、オス型が地球人に産ませた第二世代以降の動物はわれわれの管理出来ないところにあります。その数は、多すぎて分かりません。でも、たいていは、人間よりは異常に早い成長をします。四ヶ月で完全に大人と同じ大きさになります。半年後には、性行動が可能です。しかし、埋め込み型のニューロコンピュータによる教育がないので、身体だけ成長しても知能はほとんど四ヶ月の人間のままです。おそらく、パルス星の寿命遺伝子情報のセイでしょう、地球人と一緒にいる第2世代の作業動物は多分四歳~六歳ぐらいで、死んで行くでしょう。地球人の医者は「遺伝子異常の病気」という判断をする事になると思います。
問題は、作業動物と人間との混血の新世代型の作業動物同士と人間との新たな増殖が起こるかも知れません。
☆たしかに、困った。第二世代同士の作業生物どうしが増殖したり、複雑に人間と交配が進むと、困ったことになりそうだ。実験は中止だ。回収作業をはじめろ。
★はい、でもこちらで管理している実験動物は、男女それぞれ、二千を超えています。地球人の女が産んだ作業生物の数は不明です。多分、地球人は一度に一人しか産みませんから、二千人ぐらいです。一部しか宇宙船に収容できません。
☆そうか、父親のDNAを持つ春男とか呼ばれている地球人に、四千人から六千人の子孫が出来たことになるのか。人間のDNAを盗んで、パルス性の生き物の寿命を延ばそうと思ったのが失敗だった。この事はパルス星にかえっても誰にも話すなよ。
春男という個体が失敗の原因なのか、地球人の星が原因なのか、帰って作業生物に研究させよう。
★from @future 2002/Oct/04より
▼ 編集・発行 岩崎正春
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