小さい頃から継母に虐められて育った母は

自分のやってきた苦労が認められない思いが強く



どんなに酷い目にあったかという話を

子供の私達に、繰り返ししました。



母が可哀想に思った私は


どんなに長い時間

毎回同じ話をされても

うんうんと聞き役をしていました。

 


何度も聞いた話なので

どんな展開になるのか

承知していても



まるで初めて聞くように

そのたびに真剣に相槌を打つので



母もきっと

喋り甲斐があったと思います。



なぜそんな事ができたのか。



そうやって母を独占できる事が

嬉しかったからだと思うのです。