記憶に残ることは
良いも悪いも執着だという。
とても嬉しかったことは
プラスに思うが、それは恐れの源になりうる。
お金が儲かったと喜んでも
次にそれを失うことがあれば、負の感情を伴うからだ。
でも圧倒的に、嫌なことは覚えているものだ。
私は小さい頃「あなたは口下手だから、あまり喋らない方が良いよ」
と母に言われた言葉が忘れられないでいる。
その時にきっと
喋ってはいけないくらいに、口下手はいけないことである。
私は、その口下手である。
だから、私は駄目な人間なのだ。
そう思ったに違いないから、大きな傷となって私の中に残ってしまったのだろう。
そして、もともと大人しかった私は、本当に喋らなくなり、さらに口下手になった。
なぜか、口下手はいけない、とずっと思ってきたが、この体験があったからなのだとわかり、
母に言われた時の気持ちを思い出し、浄化することにした。
長年あった心の痛みが、消えるようにと。