MAX総括 | 下り坂にて七転八倒

MAX総括

予想通りとはいかないがあながち的外れでもなく、ほっとした。
今まで俺が予想すると番狂わせのような展開が起こってたからだ。
成り上がりも悪くないけど、勝つべき人間が勝つ方が見てて楽しい。


総じて熱い試合が多かった今大会、ブア-魔裟斗戦だけが違和感を感じた。
戦前予想でもパンチに付き合ってはどうにもならないと書いたが、
まさにその通り、ブアがパンチで応戦するという状態になってしまった。
前蹴り対策はあると語っていた魔裟斗だったが、
その後の試合を見る限りでは出来ていない。
そもそもムエタイで鍛え上げられた人間を相手に、
多少の対策を施したところでどうにかなる道理がない。
以前のスタイルで闘えば、恐らくペースはつかめたはず。
トーナメントを意識してスタミナ消費の大きい蹴りを使いたくなかった、
という理由もあるだろうが、それだけでは説明しきれない感もある。
一体ブアカーオに何があったのか。


良い意味で予想を裏切られたのが2試合ほどあった。
ザンビ-キシェンコ戦とドラゴ-サワー戦だ。
足を使って離れて闘うと思いきや、
パンチも使えるトータルファイターとして闘いに挑んできたキシェンコ。
ガードが下がったりオープンブローになる場面もあったが、
20歳としては十分すぎるほど。
ザンビディスの動きも悪くはなく、むしろ良い動きをしていたが相手の頑張りが上回ったか。
パンチを効かせる場面もあるにはあるが、アッパー・ストレートが打てない為詰めが甘い。
もしガードの隙間を縫うようなパンチを打ててたなら勝者は逆だったろう。
解説のKIDもストレートが欲しいと言ってたが、全くその通りだ。
キシェンコの多彩な攻撃が光った試合となってしまった。

そしてアンディ・サワー。
右クロスは狙って打てはしないだろうと前回書いたが、ドラゴを相手にやってのけた。
ブン回すイメージの強いドラゴ、実は本当に厄介なのはフェイント。
カウンターを狙うには難しい相手と思ったのだが・・・。
削りあいを避けなければならない一番大切な試合と分かってたのか、
一発で決めてしまった。
削られるという意味ではブアより苦しい相手を捌いた時点で、
優勝決まったな、という感じがあった。

逆に、魔裟斗の優勝はよほど組み合わせに恵まれない限りもうあり得ないかな・・・。