最愛の人の死と向かい合う
世界を旅するために、世界を知る (1)
ヨーロッパを旅するならギリシャ神話を知っているとより楽しめるかもしれません。
美術館の絵画・彫刻などギリシャ神話を題材としたものが多いからです。
実は、前回の記事 イザナギとイザナミの話と似た物語がギリシャ神話にもあります。
竪琴の名手オルペウスの妻エウリュディケは、新婚早々毒蛇に足を噛まれて死んでしまいます。オルペウスは嘆き悲しみ、エウリュディケをこの世に連れ戻そうと冥府へ降りていきます。
オルペウスが弾く美しい竪琴の音色は、地獄の番犬ケルベロスさえもおとなしくさせ、ついに冥府の王ハデスのところまでたどり着きます。そして竪琴の音色はハデスをも感動させ、エウリュディケを連れ戻す許しを得ることに成功します。その条件とは・・・
「冥界を抜けるまで、絶対に後ろを振り返って妻を見てはならぬぞ!」
オルペウスは喜び勇んで、妻を後ろに従わせ地上に向かいます。しかし暗い闇の中、後ろに妻エウリュディケの気配はまったくありません・・・。
そして地上の光が見えてきて、冥界を抜けるまであと少しというところでオルペウスは不安に耐え切れなくなり、ついに後ろを振り返ってしまいます。
後ろには、悲しげな顔をした妻エウリュディケの姿が・・・。
「ああ、オルペウス 私はもうあなたのものではなくなってしまうのね・・・さようなら」
そういって、エウリュディケは煙のように消えてしまいました・・・。
・・・・・
最愛の人を突然失ってしまい、なんとか連れ戻そうとした2つの物語。
死んだ者を追いかけてはならない。絶対に生き返ることはないのだから・・・。
そういった教訓を伝えているのかもしれません。
ギリシャ神話と日本の神話には、他にも似た話がいくつかあります。
人間の考えることなど時代や地域に関わらず同じようなものだということでしょうか?
それとも遠い昔、ギリシャ神話が日本にまで伝わっていたのでしょうか・・・?
次回は、日本の神話の最高神が登場します!
