リアルタイムでは、北朝鮮国境の街丹東にいます!
ここから今回の旅の出発点の大連に行き、日本に帰る予定です。
フライトも買いました。6.29大連→大阪です。
3ヶ月の旅もいよいよ終わろうとしています。
ブログもあともう少しですが、最後までお付き合い願います!
 
 
 
ハイラルから夜行列車に乗り、翌朝ハルビンに到着。
 

 
ハルビン駅。
中国の駅はこれでいくつ目だろうかなんて感慨にふと浸る。
 
 
そこから歩いてホテルまで移動。
 福縁旅館なんていう名前だけは縁起が良さそうな宿である。えらい安くて一泊500円ちょいだったかな。
中国のホテルはいろんな呼び方があるが、だいたいグレード順に言うと、飯店・酒店→賓館→客線→旅館・旅社みたいな感じのようだ。つまりこれは最下級クラスの宿である。
 
 
宿のフロントはまんま商店で、そこから階段を降りた地下が客室となっている。
客室というか、監獄か地下壕みたいな雰囲気だな。ひどいホテルに予約してしまったもんだ。
地下だからひんやりして夏場でもエアコンいらずなのが良い…ということにしておこう。笑
 
 
しかもこの旅館は単に地下にあるだけではなかった。
地下の最深部にある僕の部屋、その部屋番号がなんと、悪魔の数字「666」
いくらキリスト教が中国の文化ではないとはいえ、これは流石にひどくないか。
ちなみにその隣の部屋が「777」だったりする。番号格差がひどすぎる。
まあ、別にいいか、これよりひどい安宿にだって泊まったことだってあるし、ネタとして面白いじゃないか。耐えられないほど不潔じゃないし。なんて考えて泊まったんだが…
 
 
この黴臭い監獄みたいな地下室で、ハルビンについて調べようと731部隊についてネットで調べていたんだが、あまりの残酷さにだんだん精神的に辛くなってきた…
これは、人が人に対する所業じゃない…日本軍がこんなことをしていたのかと思うと気が滅入ってくる。まるで悪魔の所業じゃないか…
そのうちにこの666の地下室にいること自体がつらくなり、耐えがたくなってきた。
悪魔の数字の部屋を与えたのは、僕が日本人だからなのか・・・
 
 
結局、ハルビンでは三泊の予定で予約を入れていたんだけど、悪魔の地下室に精神的に耐えられなくなり、一泊早く切り上げて二泊した後次の長春にいくことにした。
731部隊跡も行こうかどうか迷ったんだけど、僕には現場に足を運ぶ勇気がなかった。
というかあの部屋で調べるだけで体験としては十分だと思った。
 
 
 
731部隊については、中国の捏造だと言う人もいるようだけど、あまりに証拠や証言が広範囲に渡って残っているし、それはなかなか厳しいと思うよ。
見て気分の良いものではないしリンクを貼ろうか迷ったけれども、こういうことがあったということを知ることは、今の中国人の日本人に対する感情を知るうえで必要なことだと思う。
 
 
 
 
 
731部隊の関係者は戦犯として裁かれもせず、戦後も日本の医学界の中心となっていったそうだ。
日本の医学界は731 部隊の「成果」の上に立っている。実にやりきれん話である。
ただ、人を救うべき医者が悪魔のような生体実験をよく出来たよなと思うけど、多分、彼らは別に悪魔ではなかったのだろう。単にやるべき仕事をやったに過ぎないんじゃないかと思う。医学の進歩のためとか、戦争に勝つためとか、理由はいくらでもあった。人間が一番残酷になれるのは、人命よりも目的が優越されるときではないかと思う。戦争もそうだし、ナチスやポル・ポトの虐殺もそうだ。
もちろん731部隊にも内心イヤイヤやってた人も多かったのかもしれないが、日本人らしい生真面目さと忠実さと義務感で「やり遂げた」のだ。戦争で太平洋の小さな島を死んでも守れと言われたらほんとに玉砕するまで戦い抜くのが日本人だ。その生真面目さや忠実さは今の日本人にも通じている。今の日本人は太平洋の島の代わりに、仕事の期限を絶対に守れと言われたら不眠不休の徹夜でやり抜く。対象が違うだけで、今も昔も似たりよったりのことをしている。
今は平和だからいいよ。しかし、国や社会や組織がおかしくなったとして、その時僕たちは内側からそれを正すことができるだろうか。
 「日本鬼子」ねえ…戦争中終始統制された行動を取れず、日本軍に負け続けた中国人から見ると、そうなのかもね。
 
 
気がくさくさするので外出。
新疆冷麺を食べた。15元。
 
 
666の地下室にはメンタルをやられたが、外は結構いい天気。
 
 
ハルビンはロシアが作った街で、ロシア風の建物が多く残されている地区は観光地になっている。
反対に長春は満州国の首都だった街で、日本が建てた重厚な建物がたくさん残っているんだけれども、そこは今でも大学や吉林省の政府機関の建物になっていて、観光地色は感じられない。
まあ、ロシアが観光の対象となり、日本がならないというのは、歴史認識や感情の問題も絡んでいるのかもしれないね。
 
 
おしゃれな土産物屋。
 
 
 
大理で見かけた失恋博物館がハルビンにもあった。
 
ハルビンは精神的につらかった。。。
明日は長春に移動します。