読者の皆さん、こんばんは。
先日に引き続き、今回も「joukiuchuusen3501」というニックネームの由来を書きつづります。
先日は『王立宇宙軍 オネアミスの翼』について言及しましたが、今回は自分が高校生の頃に読んだ『ディファレンス・エンジン』(ウィリアム・ギブスン&ブルース・スターリング)という、サイバーパンクなのかスチームパンクなのかよく分からないSF作品について述べましょう。
「スチームパンクが決して描写しないもの」とは何か?
答えは以下の三項目です。
1.労働問題
2.環境問題
3.資源枯渇問題
蒸気機関は石炭で駆動します。
その石炭は炭坑労働者の苛酷な重労働によって地底から掘り出されます。
また、石炭も石油同様、化石燃料である以上、焚き過ぎると大気汚染・水質汚濁は避けられません。
さらに、石炭は地球上に無尽蔵に埋蔵されているわけではなく、蒸気機関が発達し続けると
いずれは一片残さず採掘され尽くす日が来ます。
「炭坑労働者がストライキを行うシーンを描写しているスチームパンク」を、私は寡聞にして知りません。
話を『ディファレンス・エンジン』に戻しましょう。
この作品に描かれる「産業革命時代のロンドン」は、「華やかで美しく、ロマン溢れる都市」ではありません。
市民は「蒸気コンピュータ」(ディファレンス・エンジン)によって管理され、それに反発する人々によるストライキや犯罪が日常化しているという、正に「ディストピア」そのものです。
また、空は呼吸もままならないほどの猛烈なスモッグに覆われ、テムズ川は真っ黒なヘドロが淀んでいるという、まさに「ハイテクと汚濁の都・ロンドン」が『ディファレンス~』で露悪的に描写されているのです。
作品のオチは
「これまでに描写されていたのは、実は自意識を持った蒸気コンピュータによって構築されたサイバースペースならぬ『スチームスペース』の世界のお話でした」
というものです。
この小説に感化された私は「蒸気コンピュータ」の向こうを張って、「蒸気宇宙船」なる乗り物を思いつきました。
そして自らの夢想する「宇宙人の世界」に新たな設定を継ぎ足したのです。
すなわち、「宇宙人の世界では『蒸気宇宙船』なる乗り物が普及し、彼らはそれで恒星間を股にかけて移動している」
というものです。
けれど、そんなバカな話をしていたが故に、元よりクラスメイトから苛められていた私は、ますます苛められるようになりました。
やれ「スポック」だの、やれ「ネリチャリング(多分「チャネリング」のことだと思う)しろ」だの、やれ「蒸気宇宙船で帰れ」だの、あの当時、私はクラスメイトからさんざん「宇宙人」呼ばわりされていました。
それでも私は「宇宙人の世界」を夢想することを止めませんでした。
私の設定した「宇宙人の世界」は
「蒸気宇宙船で恒星間を我が家の庭のごとく飛び回っている」
の他は以下の通りです。
・昆虫に似た生物を主食とする
・人間そっくりだがナマケモノに似た生物から進化した
・両手に筆を持って異なる文字を書ける
・左右の目を別々に動かせる
・酢を呑むと酔っ払う
・大陸は南半球に集中
・人気のファーストフードは焼きおにぎり
・真空管コンピュータが普及している
...まあ、ざっとこんなところでしょうか?
ともあれ、私は映画『王立宇宙軍 オネアミスの翼』で「宇宙人趣味」に目覚め、サイバー(スチーム)パンク『ディファレンス・エンジン』によって、「自らの趣向」が定まったわけです。
私のニックネーム「joukiuchuusen3501」の由来の内、二つを明らかにしました。
では最後の「3501」という数字は?
と問われるかもしれませんが、
これは次の機会に譲ります。
それでは次回『「joukiuchuusen3501」の由来(其の参)』をお楽しみに!
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