弱視と視力回復への道。レーシックやメガネに頼らない治療法。
視力が急低下合併症も 強度近視 中高年は要注意
「強度近視」が増えている。
放置しておくと急激な視力低下や失明につながる合併症を招く恐れがあり、日本眼科学会と日本眼科医会は、適切な受診を呼び掛けている。 (野村由美子)
千葉県船橋市の主婦(61)は、近視で幼いころから眼鏡を使ってきた。
年齢に応じて度が進み、その都度眼鏡を替えてきたが、最近急に新聞が見えづらくなった。
左目だけで見ようとすると字がゆがみ、真ん中が暗く見える。
大学病院で「近視性黄斑部出血」と診断された。
眼球へ薬を注射する治療で改善し、一カ月後に矯正視力は一・〇まで回復した。
東京医科歯科大准教授の大野京子医師は「黄斑部出血は放置しておくとどんどん見えなくなる。早く治療してよかった。強度近視の目の状態は、病気を引き起こしやすくする」と話す。
強度近視とは、眼軸(目の奥行き)が伸びて、極端に長くなっている状態。
視力検査だけでなく、眼軸の長さから計算する屈折度=ジオプトリー(D)=で診断する。
焦点距離一メートルのレンズが1D。九歳以上の人の場合は、屈折度8D(焦点距離が〇・一二五メートル)以上を強度近視という。
有病率は5・4%で、四十歳以上の約三百六十万人が強度近視と推定される。
体質的な要因のほか、パソコンや携帯電話など目を酷使しがちな電子機器の普及も影響しているとみられる。
コンタクトや眼鏡で矯正して普通に見える人も多いが、心配なのは合併症。
球状の眼球が長く伸びることで、網膜や視神経部分に障害を起こしやすくなるからだ。
急に視力が落ちたりする合併症に、白内障や先の主婦のような近視性黄斑部出血がある。
強度近視からの白内障は、四十、五十代から発症するのが特徴。水晶体の「核」と呼ばれる中央部が混濁するタイプが多い。近視がどんどん進み、矯正しても見えなくなるため、手術が必要になる。
近視性黄斑部出血は、眼軸が伸びることで、網膜の中心部である黄斑部の膜が引き伸ばされて裂け、そこから網膜に病的な新生血管が入ってしまう病気だ。
新生血管は簡単に破れ、出血や浮腫を起こして視力が低下。字が欠けたりゆがんだりする。
そのままにしておくと・・・
視力が急低下合併症も 強度近視 中高年は要注意
視力が急低下合併症も 強度近視 中高年は要注意
「強度近視」が増えている。
放置しておくと急激な視力低下や失明につながる合併症を招く恐れがあり、日本眼科学会と日本眼科医会は、適切な受診を呼び掛けている。 (野村由美子)
千葉県船橋市の主婦(61)は、近視で幼いころから眼鏡を使ってきた。
年齢に応じて度が進み、その都度眼鏡を替えてきたが、最近急に新聞が見えづらくなった。
左目だけで見ようとすると字がゆがみ、真ん中が暗く見える。
大学病院で「近視性黄斑部出血」と診断された。
眼球へ薬を注射する治療で改善し、一カ月後に矯正視力は一・〇まで回復した。
東京医科歯科大准教授の大野京子医師は「黄斑部出血は放置しておくとどんどん見えなくなる。早く治療してよかった。強度近視の目の状態は、病気を引き起こしやすくする」と話す。
強度近視とは、眼軸(目の奥行き)が伸びて、極端に長くなっている状態。
視力検査だけでなく、眼軸の長さから計算する屈折度=ジオプトリー(D)=で診断する。
焦点距離一メートルのレンズが1D。九歳以上の人の場合は、屈折度8D(焦点距離が〇・一二五メートル)以上を強度近視という。
有病率は5・4%で、四十歳以上の約三百六十万人が強度近視と推定される。
体質的な要因のほか、パソコンや携帯電話など目を酷使しがちな電子機器の普及も影響しているとみられる。
コンタクトや眼鏡で矯正して普通に見える人も多いが、心配なのは合併症。
球状の眼球が長く伸びることで、網膜や視神経部分に障害を起こしやすくなるからだ。
急に視力が落ちたりする合併症に、白内障や先の主婦のような近視性黄斑部出血がある。
強度近視からの白内障は、四十、五十代から発症するのが特徴。水晶体の「核」と呼ばれる中央部が混濁するタイプが多い。近視がどんどん進み、矯正しても見えなくなるため、手術が必要になる。
近視性黄斑部出血は、眼軸が伸びることで、網膜の中心部である黄斑部の膜が引き伸ばされて裂け、そこから網膜に病的な新生血管が入ってしまう病気だ。
新生血管は簡単に破れ、出血や浮腫を起こして視力が低下。字が欠けたりゆがんだりする。
そのままにしておくと・・・
視力が急低下合併症も 強度近視 中高年は要注意