さてMotoGPも今年は残すところあと2戦のみとなった。

世間の話題はタイトル争いの行方、バニャイヤとマルティンのドゥカティ同士の優勝争い・・・なのだが自分の目下の関心事は来年のヤマハホンダはどうなるのかということである。

 

ヤマハに関しては今年後半調子を上げてきており、このままいけば来年は期待できそうな感じである。

特に隠し玉のイタリア人エンジニアのマルモリーニ氏とコラボして作った24年型エンジンがどうなるのか。今のところライダーによる評価はまだ低いが、これからの調整次第によってははかなり化けるかもしれない。

またヤマハは開発の拠点を徐々にヨーロッパに移すとのこでで思い切った決断をしたと思う。来年はリンスも加入するので楽しみである。

 

それに対しホンダは混迷ここに極まれりという感じでいまだにやること成すことうまくいってない。

プライドをかなぐり捨てて内製主義を止め、昨年からだけでもマフラー、スイングアーム、そして今年話題になったカレックス製フレームと次々と手を施してはいるが、全く結果に結びついてないのが現状である。

そしてさらにHONDAの現在最大の関心事といえGP6度制覇の絶対王者マルク・マルケスの後任問題である。

 

来年マルケスが抜けるシートに誰が座るのか。

当初はアプリリアのミゲールオリベイラと、マルケスに押し出される形になったディジャナントニオが有力とみられてきたが、どうやらここにきてVR46のルカマリーニが後任となることが確実な情勢となったようだ。もう今週にも発表になるかもしれない。

 

 

正直意外すぎる人選である。

噂によるとレプソルホンダはイタリア人ライダーを好んでいないとか。スポンサーであるスペインの石油会社レプソルとの関係からいってもおそらくスペイン人になるのではないかとみられていた。

すでにVR46チームとの契約も済んでおり、そしてマリーニといえばなんといってもあのバレンティーノロッシの弟である。

ロッシとホンダの過去のいきさつを考えれば余計に考えづらい。

 

さらに多くの人が疑問に思っているのは、なぜ現在最強のマシンを辞めてわざわざ低迷しているチームに移籍するのか?ということである。

 

ただマリーニの気持ちは理解できる。

兄の力に頼らずmotogpでやれると言うことを証明したいのだろう。

 

ロッシもホンダ離脱の際には同様のことを散々言われたはず。彼もかつて自身の力を証明するために当時最強だったHONDAから低迷していたYAMAHAへの移籍を決断した。そして見事1年目でのタイトル獲得。

それと同じで現在最強のドゥカティから最弱のホンダへの移籍と言う決断は、メーカーは逆だが兄と同じことをやって自身の力を証明したいという気持ちの表れなのだと思う。

ロッシもインスタの匂わせでGOサインを出したようだ。

 

逆に最弱チームを見捨てて最強チームに行くマルクスの将来がちょっと心配である。

彼にはどうやらそんなマリーニの気持ちは全く理解できないらしい。

そんな感じだとマルケスはある意味マシン頼みなメンタルに陥っている気がする。

他力本願的な思考ではドゥカティに行ったとしてもうまくいかないのではないか?

これをとってもやはりロッシとは全く違うタイプのライダーという気がする。

 

対照的ににホンダはいよいよここから火がつくに違いない。

歴史は繰り返す。

F1で起きたことと同じことが再現されるかもしれない。数年前マクラーレンとフェルナンドアロンソらに散々こけにされた後、強烈な反骨心でもってレッドブルと共に頂点に登り詰めた。

やはりとてつもない底力のある企業だと思う。ホンダを怒らせると怖いぞ!

 

ただどういう経緯でマリーニに目をつけたのかはちょっと解せない。

もしかしたらロッシとの関係を改善したいと考えているのか? 

そしてまさかヤマハが狙っているVR46をHONDA陣営に引き入れるつもりとか・・?

 

まあどうなるか24年も楽しみである。