昨年6月に起こった東名高速の煽り運転による事故は、娘二人の前で両親が亡くなるという、言葉にできないほど悲惨な事件となりました。

 

現在、被告への求刑が行われている最中で、連日の様にニュースで報道されています。

特に長女の言葉、一つ一つがひとりの親として心に突き刺さる思いです・・・。

 

この事件以来、毎日の様に煽り運転による事故や事件を目にするようになりましたね。

みなさんの中にも実際に煽り運転の被害にあった方がいると思います。

 

私も、道路で後続車に煽られたことがあります。

とても身近な事件であり、また、内容も衝撃的であるため、少し書きます。

 

 

 

 

昔から「ハンドルを持つと人が変わる」という表現はありましたが、

昨今の様な、明らかに事故を誘発する感情的な行為は今ほど多くは無かったかと思います。

 

 

なぜ、このような変化が現れたのでしょうか?

 

 

 

その一つに、キレる大人が増えたことによる影響があると思います。

 

そして、自分の感情をコントロールできない「キレる」と言う状態になることで起こる事件や事故を目にするたび、広木先生のお話を思い出します。

 

 

理性をつかさどる前頭前野と、怒りや悲しみなど不快の感情を生む偏桃体のお話しです。

 

 

 

特に偏桃体のお話は注意深く、何度もしていただきました。

 

 「幼少期に、DVを受けた児童は偏桃体が変質してしまう」

 

というお話です。

暴力はもちろん、激しい言葉を浴びることで、こどもにとって過剰なストレスを感じる事で偏桃体が変質してしまう という衝撃的な内容でしたね。

偏桃体が変質してしまうと、少しのことでも過敏になり、怒りや悲しみとなって現れてしまうそうです。

 

大人とこどもに、「怒りや恐怖の表情」を見せるという実験があったそうですが、こどもの方がはるかに過敏に偏桃体が反応を起こしたとの事です。

 

 

 

また、理性を司る前頭前野について、“我慢の経験が少ないから脳が成長しない”と言われる事がありますが、我慢をして欲しいその時に、偏桃体を刺激するようなやり取りが続くと逆効果になってしまうという事に注意が必要です。

 

静かにお話を聞くような場面で我が子が走り回ってしまう事ってありますよね。

そんな時に、感情で従わせるのは長期的にみると逆効果になります。 

 

「座りなさい!!!!!」 と怒鳴ったりして自分の思う通りにしようとすると、こどもの自主的な我慢するという行為ではなく、我慢させられる行為となってしまうわけです。

 

言うは易し ではありますが、重要なテクニックになります。

 

 

今回の事件においても、被告は普段からキレやすい性格であったと報道がありました。

その報道が正確かどうかは分かりませんし、彼の幼少期に脳への影響があったかどうかは分かりませんが、幼少期の経験が大人になった時の人生に大きく影響するという事は知っておかなければならない、大事なことだと思います。

 

 

 

 

今、日本は今までにないくらいに幼児教育に対して予算を計上しており、

来年度には保育園や幼稚園の無償化が始まります。

 

その理由として、幼児教育の大切さについて「幼児教育を受けた方が将来の獲得年収が高い」とか「学力が高くなる」とか、その様な基準で幼児教育の大切さが語られる事がとても多くあります。

 

それも大事な事なんですが、もっともっと大事なことがあるはずだと考えています。

まだまだ、知識も経験もなく、うまく言葉にすることが出来ませんが、

いつか、その“大事な所”で保育を語れるようになりたいと思います。