如水は日本生活体験学習学会と言うものに加入しています。

 日本生活体験学習学会 http://seikatsu-t.org/

 

少し時間が空きましたが、9月8日に学習学会で、(恐れ多くも)如水について発表をさせて頂きました。

 

 

内容は、早寝早起きと園の関係 みたいな感じですw

みなさんおなじみ(?)の大分大学 永田先生も事務局長として学会に参加しており、永田先生の研究と関連付けながらまとめてみました。

 

久しぶりの発表だったので、時間を大幅にオーバーしてしまうは、言葉の選び方で分かりにくい発表になってしまうは、散々なものだったと思いますww

拙い発表ではありましたが、永田先生にはいろいろとご助言いただき、大変お忙しい中たくさんのアドバイスを貰いながらなんとか当日を迎えることが出来ました。

感謝ですm(_ _)m

 

 

また、学会には中津プレーパークのプレワーカーとして活躍されている、原口さんも発表者として参加されました。

 中津プレーパーク https://www.city-nakatsu.jp/kosodate/2018052400066/

 

中津のプレーパークは今年で10周年を迎えており、その長い時間を継続するだけでも大変な事であるのに、さらに今年からは中津市の子育て支援と協同の取り組みを行ったり、今なお精力的に実践されています。 すごいっ!^^

 

 

 

 

さて、学会にはたくさんの大学の先生たちが参加されており、発表後の懇親会などでも積極的に議論に花が咲きました。

その中で一つ印象に残った事を書きます。

 

 

 

 

どうやら、「生活体験」の持つ意味が変わってきている様です。

 

 

生活体験は、かつて生活スキルの獲得というのが一つの目的にありました。

お米を研げない、包丁を使えない、雑巾の絞り方を知らない など、幼児期から積み重ねることで自立した時に自分の生活を支える事の出来る技術が必要だとの考えから生活体験と言うものを重要視していました。

 

 

しかし、今の便利な世の中で必要な生活スキルってどんどん変わってきていますよね。

 

 

ご飯はコンビニがあって、カッティングされた野菜がスーパーに売られているし、雑巾を使わなくても掃除機で掃除は出来る  訳です。

 

 

とすると、生活体験の目的として挙げられていた、生活スキルの取得と言うものが崩れてきているという事になります。

そのことをちゃんと認識しなくてはいけません。

 

 

 

では、なぜ必要としないスキルを用いた生活体験が必要なのか?

 

 

 

それは、圧倒的な体験不足がこどもに起こっているからだと考えました。

 

生活の中で否応にも積み重ねられていた体験が失われているという事です。

 

 

 

 

いつかのブログにも書きましたが、感じることは知る事の根幹です。

体験で感じたことは、本や大人から聞いた話の比ではない広がりで将来の知の獲得やその意欲に影響してきます。

 

こどもにとっては 百聞は一見に如かず どころじゃありません。

 

 

そのような中で、「生活」と言うのは毎日欠かさずにその体験を積み重ねられる、とっても貴重な機会なんです。

 

雑巾を絞る時にグ!っと力を入れることってなかなか出来ません。仲間と協力しなければ出来ない事があり、掃除やお世話をする事でものや生き物を大事に思う心に気が付きます。

 

 

 

園庭の掃除やひつじのお世話は年長さんしかできないお仕事です。

下クラスはそこに憧れを持って「いいな~」と眺めます。

 

きっと年長さんはその仕事に誇りを持ち、自己肯定感がむくむくと育つと思います。

 

 

 

世の中が便利になり、それは素晴らしい事ではありますが、その中でこどもの成長や発達にも変化が表れているという事を知らなければいけないと考えます。

 

 

 

だから、如水は自然体験と並んで生活体験を大事にした保育をしています。

 

英語教室にも体操教室にも取り組んでおらず、物足りなさを感じている保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、慌てず焦らず、毎日の積み重ねがこの時期のこどもたちには必要と思ってください^^