新しい超伝導体が見つかったそうです。
ヤフーニュースの見出しが「超伝導 新化合物で最高温度」となっていたので、超伝導転移温度(Tc)が全ての化合物の中で最高のものが発見されたのかと思ったのですが・・・
銅酸化物系以外で最高温度=超伝導、新化合物で実現-東工大・日大チーム
4月24日2時30分配信 時事通信
鉄を主成分とし、ランタンを含む新化合物に4万気圧を加え、絶対温度の43ケルビン(K。0K=セ氏零下273・15度)で電気抵抗がゼロになる超伝導状態を実現したと、東京工業大の細野秀雄教授や日本大の高橋博樹教授らの研究チームが24日、英科学誌ネイチャーの電子版に発表した。
この超伝導への転移温度は、銅酸化物(セラミックス)系物質以外では最高。今後、構成元素をランタンから、イオンの半径がより小さい元素に変えれば、転移温度をさらに引き上げられる可能性が高いという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080424-00000005-jij-soci
鉄Feを主成分とするオキシニクタイド(オキシプニクタイド)化合物(LaO1-xFxFeAs) だそうです(鉄ニクタイド系ともいうらしい?)。
新しい物質だということですが、よくもこんな変な組成のものを見つけたものです。
指針はあるのでしょうか?
それとも、手当たり次第に適当に混ぜている?
Tcが低いように思われますが、BCS理論から予想される超伝導の最高温度(30 Kだったかな)を超えています。
二ホウ化マグネシウム(MgB2)の39 Kを超えたのは意味があるかもしれません。
超電導を壊すと思われていた鉄(Fe)が入っているのも面白いかもしれません(すでにλ-(BETS)2FeCl4が知られていますが)。
でも、やっぱり、普通に考えたらTc低いよなぁ・・・
43 K = -230℃ です。
しかも、4万気圧(4GPa)って・・・
"Superconductivity at 43 K in an iron-based layered compound LaO1-xFxFeAs," Hiroki Takahashi, Kazumi Igawa, Kazunobu Arii, Yoichi Kamihara, Masahiro Hirano, Hideo Hosono, doi:10.1038/nature06972, Published online 23 April 2008
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature06972.html
先行の論文
"Iron-Based Layered Superconductor La[O1-xFx]FeAs (x = 0.05-0.12) with T c = 26 K," Journal of American Chemical Society, 130(11); 3296-3297 (2008)
http://pubs.acs.org/cgi-bin/abstract.cgi/jacsat/2008/130/i11/abs/ja800073m.html
LaOFeP と LaONiP という低温の超伝導体が見つかっていて、前者に対するドーピングみたいですね。
ちなみに、現在最高温度とされているのは、水銀を含む銅酸化物系(Hg-Ba-Ca-Cu-O系)で、常圧で130 Kぐらい、加圧下で160 Kぐらいのようです。
常温超伝導は夢なのでしょうか?
LittleやGinzburgの超伝導は?
関連サイトを見ていて、以下の面白そうなものに気付きました。
(Tc = 0.4 K とか、めっちゃ低いみたいですが。)
そういえば、去年、新聞のコピーを高校の理科の先生にいただいた気が・・・
忘れてました。
すみません。
セメントが超電導体化 (/07/06/13)
<フロンティア創造共同研究センター 教授 細野秀雄>
本学フロンティア創造共同研究センター 細野秀雄教授,独立行政法人理化学研究所河野低温物理研究室 河野公俊主任研究員らの研究グループは,石灰とアルミナから構成される化合物12CaO・7Al2O3(C12A7)が,超電導を示すことを発見した.
http://www.titech.ac.jp/tokyo-tech-in-the-news/j/archives/2007/06/1181692800.html







