トロント:美味しい菜食料理を求めて | トロントのお散歩

トロントのお散歩

カナダ・トロント在住、キリスト教会の牧師が、普段のトロントでの生活や、考えていることを書き綴ります。

トロントは知る人ぞ知る、ベジタリアン・ビーガン天国(?)である。

 

アメリカのデトロイトにいる知り合いの日本人夫妻は、トロントに来るたびに、「トロントはベジタリアン・ビーガンのお店が沢山あるから嬉しい」と言っていた。

 

日曜日の午前中、教会の仕事をすませた後、妻と2人でダウンタウンに繰り出し、ネットで見つけた一軒の中華料理店に行くことになった。

 

場所は、ケンジントンマーケットの近くだ。

 

近くの公園では、スケートを楽しむ人たちがいた。

無料のリンクである。さすがカナダ!

 

今度、子供たちと一緒に滑ろうかと計画する。

 

 

隣りにある、ちゃんとしたリンクでは、アイスホッケーを楽しむ人たちがいた。

 

 

今日のお目当ての中華料理店のすぐ近くでは、CNタワーが大きく見えた。

 

 

実は、8年前トロントに来た頃になるが、私たちにはお気に入りの中華料理店があった。

 

トロントの北のMarkham地区にあり、台湾の仏教系の精進中華料理店だったのだが、実に多彩なベジタリアン・ビーガン料理が提供され、値段もリーズナブルで、私たちは時間を見つけては日曜日の朝に何度も通っていたのである。

 

トロントでも有名人たちが通っていると噂されるほどの味わいだった。

 

あの美味しさと、どんなメニューを注文しても期待を裏切らない感動は、いまだに忘れられない。

 

しかしである、5年くらい前に残念ながら閉店してしまい、その後に普通のオシャレな中華料理店が出店されていた。

 

店内の内装も綺麗で、料理もそれなりに美味しかったが、あの台湾精進料理店には到底適う味ではなかった。

 

最近、やっと子供たちが手を離れてきたので、夫婦でトロントの隠された菜食料理を提供する店を探すことにしたのだ。

 

なぜ、菜食やビーガンなのかというと、菜食やビーガンの食事を取ると、明らかに体調が良くなり、優しい味わいが心を和ませるからである。

 

お肉やお魚も美味しいのは当然だが、菜食を続けた時の体の爽快感は、普通の食事では得られないと思う。

 

 

このお店は、1991年からあるそうで、お店の中は下町の定食屋っぽい感じだ。

 

メニューにある店名を見て直訳すれば「仏の山の菜食」だろうか。

 

 

まず最初に、中華料理店と言えば「ジャスミン茶」である。

外が寒いので、温かいジャスミン茶はとても美味しく感じた。

 

 

一品目は、「湯葉」だ。正式には”Bean Curd Sheet(Imitation Duck)”そうだ。

 

シンプルな固めの湯葉で、アヒルを模したものと聞いて納得した。見た目は卵焼きだが湯葉だ。

 

 

二品目は、「野菜餃子スープ」(Veggie Dumping Soup)で、通常はエビなどが入っている餃子だが、ここでは野菜が詰まっている。

 

寒い日にはとても温まる、ピリッとした美味しいものだった。

 

 

三品目は、「オリーブの葉・生姜・野菜チキンのチャーハン」(Preserved olive leaves, ginger and veggie chicken fried rice)である。

 

 

料理を運んできてくれた、この店のオーナーらしい、愛想のよい中国人(台湾人?)のシェフに聞いたところ、この黒っぽいのがオリーブの葉だそうだ。

 

保存したオリーブの葉っぱを味付けしてチャーハンに混ぜてあるのだが、それがとても美味しかった。

 

珍しいオリーブの葉の美味しさに、妻も満足そうな笑顔だ。

 

4品目は、チャーハンと同時に来たが、「大豆牛肉とブロッコリーの炒め物」(Soy beef and broccoli)だ。

 

 

そして5品目は、「大豆鶏肉の豆鼓醤炒め」(Kung Pao Soya Chicken)である。

 

 

どちらも同じ大豆ミートを使っていたようだが、もちろん味付けは違っていて、満足できる味だった。

 

見た目は完全に肉だが、べジだ。

 

カシューナッツの組み合わせもアクセントがあって美味しい。

 

このお店は評価が高く、ベジタリアンやビーガンには高評価を受けているらしい。

 

全部食べられなかったので、残りは持ち帰りで、明日の妻のお弁当になる予定だ。

 

素朴な味だったが、満足して、体も心も癒されたように感じた。

 

値段も安くて、懐に優しかったのも満足できる。

 

店を出た後、私たちが座った窓際のテーブルを拭いていたオーナーらしい男性が、窓越しに私たちに笑顔で手を振ってくれていた。

 

この親しみやすさも、この店が長年愛されている秘訣だろう。

 

親しみのある下町風精進中華料理で、☆4.5/5の評価

 

次の休みが一緒に取れれば、また出かけることを妻に約束する。

 

美味しい料理をさらに美味しく食べるには、やはり誰と食べるかが大事だ。

 

トロントで、まだ味わったことのない美味しいベジタリアン料理店は沢山あるだろう。

 

隠れた美味しいお店を探す旅はまだまだ続く。

 

 

それではまた次のお散歩の時に。

Till our paths cross again!