ででん!
納涼床が並ぶ鴨川にかかる
四条大橋からスタートです。
この時期の京都といえば
じつは大きなお祭りがあるんです。
さて、なんていうお祭りでしょうかね?
正解は後ほど!
昼下がりの鴨川遊歩道は
まだ閑散としております。
見た目は涼しげなんですけどね
…すでにくっそ暑いです。
京阪電鉄の祇園四条駅を出て
京都市内の目抜通りを目指します
新京極に一歩踏み入れると
はい、この通り。
すでに熱気がムンムン。
普段から賑わう場所ではありますが
この日は一段と人出が多い。
このルートなら
直射日光を浴びずに
目的地まで行けるかと思いきや
さほど涼しくはなりませんでした。
毎度お馴染み錦天満宮さんにちょいとご挨拶
さて、ここからくるっと後ろを振り返ると
錦市場になります。
文字通り、錦のアーケード。
この写真を見ると
「あれ?すいてんじゃね?」
なんて思われるかもしれませんが、
いやはやなんとも。
向こうの端っこまで行こうにも
なっかなか歩みが進みません。
イシスの地下で黄金の爪を
入手しちゃった?ってくらい
エンカウント率が高いです。
(わかる人だけ笑って)
この商店街の中でも
買い食い立ち食いができるところは
たくさんあるのですが
ここで誘惑に釣られてしまうと
本日の目標が達成できなくなるので
ガマンガマン。
牡蠣を剥いているお父さん
いや〜本当に旨そう!
長刀鉾!
はい、もうおわかりですね!
お祭りの正解は
「祇園祭」でした〜!
(どんどんどんどんパフパフパフ〜♪)
え?最初から気づいてた?
さすがです!
話を戻します。
こちらの長刀鉾、
毎年の巡行では「くじとらず」といい、
順番を決めるくじ引きには参加せず
先頭という定位置が決まっている
祇園祭を代表する山鉾なんだそうです。
あ、なんか偉そうに書いてますが
違ってたらご指摘くださいね!
長刀は歴代いろいろあるそうですが
現在は大永二年(1522年)に制作された
三条長吉作の長刀を保存し
その複製品を鉾頭としているんだとか。
由緒正しい鉾でございます。
そもそもなんで祇園祭と言うんでしょ。
そりゃ京都祇園でやるから…ではありますが
もっと深掘りをすると
明治時代の「神仏分離」以前は
京都の八坂神社が
祇園社と呼ばれており、
この祇園社さんが
お祭りの胴元だったからだそうです。
じゃあなんで八坂神社が
祇園社と呼ばれていたかといいますと
八坂神社に祀られている牛頭天王が
「祇園精舎の鐘の音…」で有名な
インドにあるお釈迦さまゆかりの土地
シュラーヴァスティーにあった祇園精舎の
守護神でもあられるから。
…なんだそうです。
深いですね!
この日は厄除けにちまきを買い
ご自宅の玄関に掲げておくのが
習わしなんだとか。
至る所でちまきが売られていましたよ。
こちらは函谷鉾(かんこぼこ)
入場料を払うと中に入れてもらえます。
この鉾では横のビルから
渡り廊下伝いに入れます。
近くで見ると迫力がありますね
こちらは鶏鉾
ちょっと斜めってしまいました。
それぞれの鉾にはこのような
説明の看板があり
より理解を深めることができます。
鉾の先っちょはこちら
こちらは白楽天山
鉾が立っていないものは「山」といい、
山と鉾を総称して山鉾というんだそうです。
こちらは岩戸山
天照大神がお隠れになった
天岩戸にちなんだ山だそうです。
私も登らせていただきました。
絶景かな、絶景かな👏
だいぶ体から水分が抜けてしまいましたので
ここいらで給水タイムと行きましょう。
炎天下でビールサーバーもコントロールが難しく
泡だらけになりました。
屋台のお兄さんが
「泡だらけになっちゃったんで
つくりなおしますね!」
って。
もう1杯作ってくれたけど
流石に炎天下では同じ状況に…
そしたらなんと
「じゃあこれふたつまとめて
1杯分でいいよ!」
と、カップを2つ手渡してくれました。
両方合わせると流石に1杯分は
超えてそうですが
ありがたくいただきましょう。
右手のカップを一口…
左手のカップを一口…
ってやってたら
♪ 右ひじ左ひじ交互に見て〜 ♪
の2700を思い出しちゃったんですけど。
あ、これ覚えてます?↑
どなたかひとりでもクスッと笑ってくれたら
本望です
その後ビールサーバーは水風呂で
冷却されるようになりました🎐
浴衣、屋台、バックパッカー
令和の夏の「三種の神器」でございます。
コロナ禍はすっかり過去のものになった
…ように見えますが油断は禁物ですね
芦刈山
浴衣
大きな目抜通りだけでなく、
住宅地のような路地にも
立派な山鉾が置かれているってのも
すごい光景です。
地元の皆さんのご尽力があってこそですね。
さて、この日は気温も非常に高く、
日差しが刺さります
海外の方も本当に暑そうにしていました。
和傘の下でクールダウン
日陰が貴重なオアシスです。
お祭り写真ばかりだと疲れちゃいますので
たまにはこんな路地を
モノクロでしれっと撮っちゃったりなんかして
こちらは蟷螂山
いきものがモチーフの山鉾はここだけ。
なかなか攻めたデザインです。
幕末、禁門の変に端を発する
元治の大火で焼失した蟷螂山は
昭和56年、なんと117年ぶりに
再興されたんだそうです。
前の山も見てみたかったですね。
ここではおみくじも
カラクリ人形のカマキリさんが
丁寧に運んでくれます。
それをお手伝いする子どもたちも
かわいいのなんのって。
名物「しみだれ豚饅」
希少性が高くかなり行列ができていました。
行列に並んでジリジリと
牛歩戦術を繰り広げておりますと
ふとわらべうたが聞こえてきました。
「蝋燭 一丁 献じられましょう♪」
西陽が強い夕暮れの今日の街から
繰り返し繰り返し聞こえてくるこの調べは
なんだか風鈴の音色の如く
心が癒されたわけであります。
基本的に行列に並ぶのを
快しとしない私でも
この調べに包まれていたからこそ
ゴール(お店)に辿り着けたと言っても
過言ではありません。
そうこうしているうちに
お店が近づいてきました。
真っ黒な豚饅です。
出来立ては
紙袋でも持てないくらい熱い!
これ、火のついた炭火が
まるっと入ってるんちゃう?
と思うくらい熱い
これと比べたら
コンビニで買う肉まんは
かき氷みたいなもんやわ。
…なわけないやろ。
パカっ!
見た目、味が濃そうに見えますが
いやいや、生姜が効いており
うだるような暑さでも
食欲が増す味付けで
大変美味しゅうございました。
並んで買った甲斐があるわ〜。
さらに日が傾きます。
和楽器を用いた伝統の調べが
あたりを包み込みます。
提灯にも火が灯り始めました
長刀鉾のシルエット
長刀のフォルムがよくわかりますね
山鉾ごとに
メロディが違うようです。
セミさんも鳴くのをやめて
コンチキチンに聞き入ってます。
18時を過ぎると
四条通は歩行者天国になります。
目の前でカウントダウンが始まり
歩行者天国が始まると同時に
どちゃっと人が溢れます。
なんですかね、
東京マラソンがスタートしたかのような。
こうなってくると身動きも取れません。
本格的な宵山を楽しむのは
初心者には難しそうなので
場所を移動します。
新京極の提灯にも
火が灯り始めました。
八阪神社方面
コロナ明け最初の
祇園祭完全復活は
かなりの熱気に包まれておりました。
流れ着いた先はいつもの先斗町
こちらはまだ喧騒からは
少し離れているだけあって
落ち着いた雰囲気。
路地もタンクトップの方が立つと
なぜだかアクション映画の舞台に
なったように見えます。
こちらのお店は煮込みがいい感じ。
京都の地酒
澤屋まつもと 守破離
英勲
あたりを頂きつつ
生麩田楽なんかも頬張ります。
ん〜旨い!
とっぷりと日が暮れると
ほてった頬をくすぐる夜風が心地よい
こちらの御仁も
キュッとおつかれさん!
鴨川の遊歩道を
昼とは逆方向から眺めつつ
三条駅から電車で帰るとしましょうか。
おしまい。