おはなしは1本のレンズから始まります。
New Nikkor 28mm f2.8 (Ai改)
1974年11月から1977年3月月まで
ニコンから販売されていた広角MFレンズです。
最近の大口径レンズとは異なり
すっぽりと手に入る大きさ
ピント合わせしやすいよう
「ねっとり」と回るフォーカスリング
適度に金属を使用した
質量感と高級感のある造り
40年以上経過したとは思えない
綺麗な個体でした。
某月某日
銀座の
とあるカメラ屋さんで出会い
状態も綺麗で写りもいい!
この写真はこのレンズでの試し撮り、
ファーストショットです。
ニヤニヤしながら即決
連れて帰ることになりました。
という話をサチさんにしたところ、
「あれ?全く同じレンズ持ってる!?」
ということで、一緒に撮影しに行きましょう!
という流れになりニコンデートとなりました。
向かった先は奥秩父
三峰山からの妙法ヶ岳
YouTubeで見て楽しそうに感じました。
えんやコラと電車を乗り継ぎ
三峰山ビジターセンター前に着いたのは9:45
いつもの如く事前にコースの下調べと
山行計画を立ててきていますが
念のため立て看板でもコースを最終確認。
山行開始!
早速見えてきたのは藁葺き屋根の家
現在は展示物のようです。
横のベンチで身支度するハイカーも。
これからどちらへ??
野生のキノコがあらわれた!
最初に出てくる可愛らしい感じは
ドラクエでいうところのスライム級
ただし、バブルスライムのように
ドクる奴もいるので要注意。
奥多摩とはまた
違った品揃えでした
針葉樹林帯を歩いて行きます
三峰千年の森
ベンチとテーブルは使われていないのでしょう
すっかり苔に覆われてしまっています
夜、とっぷりと日が暮れてから
山の精たちがこっそり出てきて
ここで井戸端会議してたら
面白いなぁ
水木しげるワールド。
ここから雲取山を目指す方々は重装備
お気をつけて行ってらっしゃいまし。
私たちは撮影隊なので
比較的軽装で妙法ヶ岳まで
ピストンしてきます!
ポチッとな!
一番左が妙法行き
この界隈もなかなかの苔天国です
少し標高が上がると
ガスってきました
視界を遮るほどのガスではなく
神秘性を演出するような、
後光の差したガスです
奥宮(妙法ヶ岳)はこっち
雲取山はあっち
ガスの白っぽさと、
鹿から木を守る鹿柵の白がダブります
ここにも…神さまいますね
多分
目まぐるしく変わる森の明るさ
本格装備の皆さんは
ささっと先に行ってしまい、
写真を撮りながら進む
我らが撮影隊は時間に取り残された感じ
ぽつんと森の中を漂います
陽の光がガスをさっと照らすと
森のステンドグラスも
サッと表情を変えます
水面下を潜る雰囲気は
檜原都民の森に似ています
ここらは普段からガスっているのでしょうか
近くに沢などないのに
苔がとても生き生きとしています
霞を食べて生きている仙人て
実はこんな感じ?
つづら折れの山道を登って行きます
石に苔がびっしり
タコ足のような木の根っこ
何個目かの鳥居まで来ました。
ちょうどここで1本目のフィルムが終わり、
休憩がてら2本目に換装します
今回の記事の写真は全てデジカメ写真
フィルム写真は後日掲載するかも!?
アブなどがまとわりついてくるので
露出した肌にハッカ油スプレーを
シュッと一吹き
山肌を覆う植物を愛でながら登ります。
この季節、花はほとんどありません。
両サイドが切れ落ちた稜線
下を見ると怖いけど、
下を見ないともっと怖いので、
我慢して下を見ます(笑)
う〜ん、鳥居、何個目?
この裏の大きな岩が
ピークかな?
梯子場を超えて…
と思ったら一旦下がる!
(写真はありません)
まあ、だいたい
奥宮とか奥の院と言われてるところは
険しい山の中にあるので、
登山道も登山道具も整備された現在ならともかく
昔の人々はわらじでここまで来たのでしょうか?
と、この時すれ違ったハイカーさんから
「あ〜上にハチいるんで気をつけてくださいね〜」
とご助言が。
「なにそれおおきいの?」
「はい、大きいやつです」
いやん
(๑•ૅㅁ•๑)
奥宮までの最後の登りは
階段にすらなっていません。
剥き出しの岩肌に鎖が垂らしてあるだけ
よっこらせっと登ったら
奥宮〜
あ、金宮持ってきて
ここで献杯すればよかった…
あちら側は景色が良さそう
おお、下界が見える!
空も青い!
がしかし
たしかに図太い羽音のハチがボボバボ…
と威嚇してきたので
早々に退散
お昼前後からガスが晴れ
木漏れ日も鋭くなってきました!
ここでようやく、くらべっこ
左はサチさんのF3アイレベル + 黒革のベルト
右は私のNew FM2チタン + 茶革のベルト
どちらも
New Nikkor 28mm f2.8 (Ai改)
を装着しています。
やはりフラッグシップ機のF3は貫禄が違いますね
シャッター音もかっこいい!
それに比べて舎弟って感じ
カメラも俺も(笑)
さて下山を続けます
ガスで神秘的だった千年の森も
木漏れ日で明るくなりました
広葉樹林帯も美しい森
鳥の鳴き声
蝉の鳴き声
ハラの虫の鳴き声
なんかが聞こえてきます。
腹減った…
日差しが当たると
岩の色がよく見えます
緑っぽい岩が多いゾーンがありました
緑色片岩でしょうかね
キラキラした結晶も見えています
こちらはアートな「木の皮」
抹茶パウダーを振ったような
切り株の苔
森のスイーツ
その足で三峰神社参拝へ
あのピヨっととんがったピークが奥宮になります。
三ツ鳥居
背中までマッチョな狛犬さん
いや、狛狼さん
秩父の山々を見渡す駒狼さん
箱庭のような苔天国
ここも抹茶パウダー
じいさんになったら苔専門の盆栽でもやろうかな
先程登った奥宮を眺めてみよう!
ということで遥拝殿にきました
あのピヨっととんがったピークが奥宮になります。
ピヨっととんがった部分の右斜面が
階段もない鎖場ってことですね
ハチが威嚇してくるやつ。
そして、まだ少し雲が残ってますが
朝よりだいぶ晴れ渡りました
そこから浄心門随身門へ
手を繋いだカップルさんが入ると
途端に観光パンフみたいになる件
こちらはむっちり系の狛狼さん
後光さしてます
ふと見ると石垣からイワタバコ!
本日ようやく花らしい花を見つけました。
シャキッと触角のようなシベが伸びています
本殿に参拝!
御神木はいつからか
触れられなくなってしまいました。
御神木ですから
触れられずとも
お参りができるというものです。
ぷんすかぷん!
ムッキーと怒った宇宙人
…のようなユキノシタ(笑)
ある日突然岩に浮き出たと言われる竜の顔
以前見た時よりも、より竜っぽくなってる?
権現造っていうんですかね?
絢爛豪華です。
「いよう!」
(=゚ω゚)ノ
ヤマトタケルノミコトと
エアー・ハイタッチ!(笑)
久しぶりだねぇ
さてようやくお昼
今年オープンして
本日パラソルを設置したばかりという
オープンテラスにて
雲取山(中央の、先端が雲に隠れてる山)
を見ながらのランチ
今日も大勢の人が登ってそうだなぁ(^^)
さて、本日私がいただくのは…
杓子菜のしぐれ煮ご飯に
くるみ蕎麦
くるみ蕎麦は御岳山の例のお店よりも
コクがあってまろやかですが
木の実の風味が強く
これはこれでまた美味しい。
ふと眼下に動くものを見つけて
見下ろしてみたら
お店の人に話を伺ったところ、
「野生のシカなんすがね、毎日来るんすわ」
とのこと。
ん?俺の話してる?
と言わんばかりにこっち向くシカ。
ツノが伸び始めてきたんだね!
以上おしまい。
<追記>
バンジージャンプは絶対やらない!(笑)
あと、私とサチさんがこっそり写っています。
探してみよう!(笑)