ご無沙汰しております。

このところ忙しくて
amebloから離れておりました。

皆様のところへお伺いも出来ず
失礼しました。

仕事の方は相変わらずですが
週末は少しずつ
落ち着きを取り戻しつつあります。

晴れた秋の週末、久しぶりに
写真散歩に出かけてきました。

11月14日 土曜日 はれ

桐一葉 日当たりながら 落ちにけり

とは、高浜虚子が詠んだ句でありますが
今年もいつのまにか
落ち葉の季節がやってまいりました。

振り返れば今年は春先から疫病が世界を席巻し
外出の自粛やらリモートワークやらで
あまり季節を感じる暇がありませんでした。

絨毯のように敷き詰められた
イチョウの落ち葉をサクサクと
踏みしめながら歩くのは
もう少し先になりますでしょうか。




酢橘がたわわに実らせています。
その後ろは萌え上がる大銀杏。

色合いの頃はまだ
緑から黄金色にかわったばかり。
所々にまた若干の緑を残しています。




文京区は目白台にある
肥後細川庭園にやってきました。

清和源氏の流れを汲む肥後細川氏の
下屋敷があったところを改築し
1961年に「回遊式泉水庭園」として
一般公開されました。

肥後細川家と言えば
第79代 内閣総理大臣を務めた
細川護煕氏を輩出しています。

この庭園に隣接する永青文庫の理事長を
なさっているそうですよ。

池とその奥の小高い丘
丘に生える木々の立体的な配置が素晴らしく
眺めていると時間を忘れそうです。

自信が子供の頃にはそのような感性は
持ち合わせていなかったと記憶していますが
年齢とともに熟成されてきたのでしょうかね(笑)


ちょうど入園のタイミングで、
ボランティアの方による解説付きの案内を
していただけると言うことで
参加させていただきました。

いろんな資料を使って
とても熱心に説明をしてくださり
ついいつもの時間を
オーバーしてしまったようです。





石蕗の 花粉集める 夕陽蜂



対岸から見えていた小高い丘

そこからみる景色には
早稲田方面のビルが入り込みます。

ビルがなかった時代は
どんな風景が広がっていたんでしょう。


まだ色づき始めたばかりの紅葉をパシャリ




池のほとりに建つ松聲閣にお邪魔しました。

ここの二階堂からはまた違った角度で
庭園を愛でることができます。

畳の先の板張り越しにみる庭園は
美しい庭園を持つ京都のお寺にでも
上がったような気分になります。




この日は雲ひとつない晴天

青空と、木の葉の色づきのグラデーション

もう少ししたらまた随分と色目が
変わってくるのでしょうね。



水面が風でやや漣立っていますが
水面に映る紅葉もなかなかのものです。




凛と天を突く瓦の切先




水場の脇に咲く秋明菊




あんたがた どこさ 肥後さ 肥後どこさ
熊本さ…♪

松聲閣の玄関に鎮座するくまモン
ちょっとだけシュールだ…


椿の白、紅葉の黄色と赤、そして青と緑
和の色彩の饗宴


水場の周りの花たちも
秋晴れの下で気持ち良さそうに
風に揺れていました。


すっかり葉の落ちた木
幽霊の正体見たり枯れ尾花
とはよく言ったものです。


園内の松やいろは紅葉の枝ぶりも
長い時間を聞けて庭師の方が
丹精込めて整えてこられたんでしょう。
とても品がありました。


いろは紅葉。蒼と朱の混在。




ここで本日の一曲

この季節のマイ定番ソング

Eric Clapton で、Autumn Leaves 


肥後細川庭園のすぐ裏にある水神社。
冒頭、酢橘の後ろに見えていたのが
この立派な銀杏でした。

今にも鳥居を飲み込んでしまいそうな勢いです。


鳥居の横にある三猿の石像
(見ざる言わざる聞かざる)
長い月日で形が朧げになった姿に
傾いた陽の光が差し込みます。


庭園から椿山荘の裏を抜け、
江戸川橋方面にテクテクとお散歩。

風が気持ちいい。


すれ違った、粋なお父さん。

そういえば七五三の季節でしたね。
関係ないですが(笑)

最近お散歩をしていてふと思ったのですが
昔は夕暮れ時に住宅街を歩くと
さまざまな音や香りを感じました。

母親が子供を呼ぶ声
家路を急ぐ子供達の声
テレビやラジオのナイター中継の音
風呂場でお湯をかぶる音
煮物や焼き魚など夕食の香り

そう言ったものが感じられなくなりましたね。

建物の遮音性や換気の効率が
上がったのかどうなのか
よくわかりませんが
たまに「人の気配」すら
感じられない住宅街もあったりします。
それでも家の中は快適なんでしょうね。

お散歩の後は「秘密基地」に戻り
今日の一日を振り返りながらの一杯。



…いや、二杯(笑)


海の幸に舌鼓


そして長い夜が続きます。

今日の日はさようなら
また会う日まで♪