秋を想う音楽シリーズ 第二弾は、
アントニオ・ビヴァルディの四季より、「秋」です。

バロック音楽の代名詞「四季」は
音楽の授業でも必ず教わるほど有名な曲です。
小鳥のさえずり、小川のせせらぎを表現した「春」
夏の雷鳴、夕立を表現した「夏」に続き、
「秋」は収穫のお祭りと、お祭りで疲れ果てた農民が
眠りにつく場面を表現していると言われています。
秋というと、昨日の枯葉もそうですが
少し切ない音楽が多いです。
でも、「豊穣の秋」なら楽しいですよね

農民の生活は、西洋絵画でも
多くの作品のモチーフに用いられています。
有名なところでは、バルビゾン派といわれる
農民の姿を写実的に描く流派です。
その中でも特に有名なのがミレーの「晩鐘」ですね。
「落ち葉拾い」と合わせ、こちらも美術の教科書とかで
ご覧になった方も多いのではないでしょうか。

Fontana di Guarigione-晩鐘
「晩鐘」


今でこそ腕時計や携帯電話で時間を知る事が出来ますが、
そんなものが無かった時代、農民は教会の鐘楼がならす
鐘の音で時間を知りました。

1日の終わりを告げる鐘の音を「晩鐘」と呼び、
これが聞こえて来ると、農民は作業を終え、
1日の無事を神に感謝するのでした。

ミレーはパリから南に車で1時間少々のところにある
フォンテーヌ・ブローの森に暮らしていました。

この「晩鐘」の、女性のすぐ右に描かれている
とんがり屋根の教会は、いまでもフォンティーヌ・ブローの
近くにあります。

実物と絵画では、ほんの少しシルエットが異なるんですけどね^^

芸術の秋、バルビゾン派の絵画を見に行かれてはいかがでしょうか