後楽園ホールでのビッグマッチを4日後に控えての新木場大会。Maria、永島千佳世、ブルック・ハボックによる3WAYマッチでは、トップロープ越しのトペ・スイシーダを放つなど意欲的なファイトを繰り広げたMariaが、KAORU直伝のエクスカリバーでブルックから3カウント。

 

 



 第2試合は渡辺智子&青木いつ希&高瀬みゆきvsウナギ・サヤカ&Chi Chi&ZONESという、にぎやかな顔ぶれの6人タッグ戦。青木を相手にスープレックスを連発するなど食い下がるChi Chiだったが、最後は狙いすましてのラリアットに力尽きた。

 



 井坂レオはマーベラス初登場の外国人選手2名との3WAYマッチ。巨漢のエル・ククイがバックドロップからムーンサルトプレスを放つも、これをかわした井坂が丸め込みでフォール勝ち。

 



 セミファイナルは川畑梨瑚vs宝山愛。試合開始前から本部席の長与千種が「愛ちゃ~ん!!」と宝山に熱烈な声援を送り、セコンドの選手たちも宝山をアシスト。会場からの声援にも後押しされた宝山は丸め込みの連続で勝機を狙うが、宝山の首を捕らえた川畑は肩の上で絞め上げる新技でギブアップ勝ち。

 



 メインイベントではこの日がデビュー11周年記念日となる彩羽匠が桃野美桜とのタッグで、マーベラスコーストのトップに立つ男子選手、タイタス・アレクサンダー&スターボーイ・チャーリーと激突。大きくて動けてプロレスも上手いタイタスと、軽快な動きが持ち味のチャーリーを相手に苦戦を強いられる彩羽&桃野。体の小さい桃野は目つぶしや足を踏む攻撃を織り交ぜながら応戦していく。タイタスへのランニングスリーを狙う彩羽だが着地されてしまうと、今度はタイタスの豪快なシットダウン式パワーボムが炸裂。

 



 彩羽が桃野を抱えあげて放つ“たくみおパンチ”を2人に成功させるも、再び目つぶしを狙う桃野の手を捕らえたチャーリーは、その手を桃野の目に突き刺して阻止。タイタスが飛びヒザ蹴りからビッグ・アグリー(後方回転から放つジャーマン)につないで彩羽を仕留めてみせた。

 

 


 彩羽のかけ声で大会の幕を下ろすと、バックステージで彩羽は桃野について「昨日の試合(OZアカデミー後楽園での尾崎魔弓とのダブルタイトル戦)も含め、負けましたけど後輩にはまったく見えなかったですね。もう“すごいな!”って思ったし、(尾崎との)試合の中に入るべきではないと思ってた。タイトルマッチはそんな安いもんじゃないし。最後あんな負け方をしたのは完敗。向こうがどんな手を使ってこうようとも、自分たちも入っちゃったし…5月3日の前に今日やれてよかった。ベルトを返してもらうまでやりますから…やりますよ」とコメント。

 桃野は「昨日の試合でリングに上がったのは私だったけど、ずっとベルトを求めてOZのリングに上がり続けて、それが叶わなくて…一瞬“無理。私ってホントにダメな人間だ”まで落ちかけたんですけど、昨日で落ち込むのをやめました! 悔しい思いはしたけど、思い返したらマーベラスのみんなが必死になって一緒に闘ってくれたことを思い出したし、マーベラスのファンの人だって応援してくれたこと聞こえてたし! 初心にも帰ってね、“私がなんでプロレスラーになったんだろう?”って思った時に、やられてもやられても立ち上がって、やり返していく姿にすごいパワーをもらったんだと思って。ここであきらめたらダメだ。しっかりせい!…ってことで、AAAWのベルトはまだ一切あきらめていません。必ずベルトを戻してOZとの終止符を打ちたいと思っています。5月3日、正危軍との対戦が組まれているので、正危軍との決着はしっかりと5月3日につけたいと思います」とリベンジを誓った。

 彩羽はこれまでの11年を振り返って、「ケガばかりでキャリアは実質7~8年ぐらいなんですけど、今日自分のデビュー戦の時の入場曲がかかったんですよ。11年前に両国国技館で女子レスラーで初めてのデビュー戦って言われました。あの時はあの時で期待されてたしゴールデンルーキーとか言われたけど、マーベラスに来てからもっともっと成長できたと思うし、すごい人たちに教えられた過去があって今の自分があると思います。後輩たちからの追い上げに強くしてもらってるのもあるし、“ちょっと最近、静かにしてたな”と思うんですよ、自分自身。昨日の試合も見て、後輩の桃野美桜に“オマエももっとやれよ!”って言われてるような感じを見せつけられたと思うので…。12年目からガッツリ暴れていきたいと思いますし、5月3日からブチ上げていきたいと思います」と決意を語った。

 



『彩羽匠デビュー記念日』
◆2024年4月29日(月・祝)東京・新木場1st RING(18:00)
観衆未発表


▼3WAYマッチ・15分1本勝負
 ○Maria(10分7秒/エクスカリバー→片エビ固め)ブルック・ハボック●
※もう1人は永島千佳世
▼20分1本勝負
 渡辺智子&○青木いつ希&高瀬みゆき(18分36秒/ラリアット→片エビ固め)ウナギ・サヤカ&Chi Chi●&ZONES
▼3WAYマッチ・15分1本勝負
 ○井坂レオ(8分39秒/スモールパッケージ・ホールド)エル・ククイ●
※もう1人はジャイア・ジュエル
▼15分1本勝負
 ○川畑梨瑚(11分25秒/リバース・ヘッドロック→ギブアップ)宝山愛●
▼20分1本勝負
 ●彩羽匠&桃野美桜(17分11秒/ビッグ・アグリー)タイタス・アレクサンダー○&スターボーイ・チャーリー