席上、最優秀選手賞など各部門の表彰が行われたが、アン・ソンジュが2年連続で最優秀選手賞と平均ストローク1位を授賞したのをはじめ、平均パット数1位に宋ボベ、パーオン率1位に李知姫と、技術部門では韓国勢が総ざらえの状態。かろうじて、3年ぶりに復活優勝を遂げた大山志保が敢闘賞、女子ツアー通算50勝を達成した不動裕理が特別賞などを授賞したが、日本ツアーとしては寂しい限りだ。
■不安募る有村
昨年はパーオン率1位で韓国勢に一矢報いた横峯さくらだが、今季は最近5年で2位以下になったことがないパーオン率は6位に低迷したこともあり、1勝にとどまった。3月の東日本大震災の発生で「元気づけられるプレーを心掛けたが、「逆に空回りの1年でした」と反省。オフは地元・宮崎で過ごし、「体力を付けたい」という。そして「取りたい賞? 平均ストロークですね」と話し「来年は1つでも多く勝てるようにしたい」と巻き返しを期す。
今季、左手首痛などもあって24試合出場にとどまりながら3勝を挙げた有村智恵。7月のスタンレーレディースの初日には、約3万分の1の確率となるホールインワンとアルバトロスを同時に達成する快挙を演じた。これで勢いを得て3大会後のCAT Ladiesも制覇し、初の賞金女王かと期待を持たせたが、その後に左手首痛を発症し、何試合か欠場せざるを得なかった。それだけに来年は「とにかく丈夫な体で練習し、思い切り試合ができる体づくりをしたい」と切実だ。
今は手首の治療に専念し「全くボールを打っていない」という有村。日常生活ではほとんど痛みはないそうだが「年内はボールを打たない」と語り、「1月に始動できたらいい」と複雑な心境を吐露。「毎年のシーズンオフより1カ月は遅れてスタートすることになりそうだ。様子をしっかり見ながら、(始動の時期を)決めていこうと思う。今のところ、開幕がどこになるか決めていない。(女子開幕戦の)ダイキンに出られたら良いというのが願い」と状態が心配される。
■饅頭1000個
不安な日本勢に対し、今季11勝を挙げて来季も強さを示すと思われる韓国勢を含む外国勢。特に11試合の出場で2勝、ベスト10位内6度で賞金ランキング7位につけたフォン・シャンシャン(中国)は脅威だ。出場数が少ないため、各部門ランキングの対象外となったが、平均ストローク70・7937はアン・ソンジュを上回り、平均パット数は4位、パーオン率は1位に相当する数値を残す。侮れない。
さらにアン・ソンジュ。来年も日本ツアーでの参戦を表明。「来年もゴルフだけじゃなく、人としても味のあるアン・ソンジュになれるよう頑張りたい」と決意を語っていた。
あるゴルフ関係種からこんな話を聞いた。女子の最終戦、LPGAリコー杯でのこと。アンはすでに2年連続での賞金女王を確定していた。その感謝の気持ちもあったのだろう。テレビスタッフやゴルフ関係者にまんじゅうを配ったというのだ。その数は1000個ぐらいに上るとか。並大抵のことではない。「気を遣ってくれる人」とアンの知られざる一面を明かしていた。
韓国勢が強い米女子ツアーでもそうだが、どうしても自国の選手の活躍を期待するのがギャラリーの身上だ。「どうせまた韓国人選手が勝つんでしょ、とトーナメント自体の魅力が冷めている」と話す関係者もいる。その一方で、女子の平均視聴率が前年と同数の7・1%だったことをとらえて、「韓国人選手が勝っても、いい試合をしていれば視聴率は悪くない」とみる関係者もいる。
韓国人選手は男女ともに、来日して日数がたっていないにもかかわらず、日本語を話す選手が実に多い。たとえば、日本人が韓国へ行って半年でどれほど韓国語を話せるようになるか。日本が長い李知姫や全美貞などは流暢に日本語を話す。「アン・ソンジュの気遣いや、日本に溶け込んでいる選手もいるのに、その魅力をテレビが伝えていない。テレビ局にも責任はある」と自戒を込めて話すテレビ局関係者もいる。
今年、韓国ドラマを放送し過ぎると批判を受けたテレビ局もあるが、「韓流ブーム」は基本的に衰えたとは言えないのではないか。「ゴルフの韓流ブームと思ってやりたい」と来年の取り組みを語るテレビ局関係者。そこには、やはり強い日本選手がいてこそ成り立つものは大きいはずだ。来年こそは奮起を期待したい。
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