…ということで、今回は入笠山の山頂を目指したわけですが、ゴンドラリフトで標高差を稼ぎ、その後多少のアップダウンを経ながら入笠湿原あたりを通り過ぎていくのは、昨年のすずらんシーズンにも訪ねたのと同様の道筋になりますな。

 

 

6月のすずらん開花期に比べますと、全く人影が見当たらない…というほどでもなくして、夏には夏の花々が咲くのを目当てに来ている人はそれなりにおりましたですよ(写ってないだけで)。ですので、8月下旬、今どきの花を愛でるのも一興なわけですが、まずは山頂を踏破して、そののち(余裕があれば?)花々をと。取り敢えず先に進みます。

 

 

このあたりは、湿原からちょいと上に当たる「花畑」と言われるエリア。ここらは完全にハイキング気分ですな。木立の無い部分は直射日光にさらされますけれど、吹き抜けていく風はなんともいえず清々しい。いい気分です…が、問題はこのちょいと先からになりますですよ。

 

 

現れ出でたる分かれ道。右は岩場コース、左は迂回コースとあるも、どちらをとっても山頂まではあと15分であると。「運命の分かれ道」とまで言っては大袈裟ですけれど、運動不足をこじらせている身と冷静に自覚すれば、当然に左へ向かうという選択になりましょう。されど、この段階まではハイキング気分ですいすい来てますので、ちと昔取った杵柄を過信することにもなっていたような。岩場と言っても上級者向けとか注意を促されているでもなし、些かなりとも岩を攀じるような部分に遭遇するのであれば、それもまた楽しからずやくらいに思ってしまい…。

 

 

ところが、ここで言う岩場コースというのは大小の石ごろごろしていて足場が悪いコースのことだったようでありますよ。従いまして、登り下りを別コースで採りたいといったことがなければ、迂回コースをお薦めしたいところです。特に初心者とか、体力にあまり自信の無い場合は特に。ともあれ、そんな悪所を通り抜けまして、頭上が開けてきますと頂上は間近となります。

 

 

いやはや、岩場コースと迂回コースの分かれる道標のところから汗だくだくになって、「15分ってこんなに長いのであるか…」と思ったものの、入笠山山頂1955mに到達。山頂部はぐるり開けておりますので、至って眺望のよろしいことで知られるところながら、この日はあいにくと雲が次々湧き出でておるような状況でしたですよ。

 

 

「八ヶ岳をはじめ、富士山や南・中央・北アルプスを一望することができ」るという触れ込みではありますが、眺望はすっかりお預け状態とは残念ではありますが、今回は自らの体力測定みたいなものでもありましたのでね。取り敢えず山頂にたどり着いたことで目的は達したというところです。

 

ですので、涼風は気持ちよくも日光を遮るもののない山頂では、行動食として持参した岡谷名物、ヌーベル梅林堂の『くるみやまびこ』を食して小休止の後、そそくさと下りにかかったのでありました。採るのは当然に?迂回コースです(笑)。

 

 

ただ、道標にもありますとおり、迂回コースの途中から大阿原湿原をひと巡りするコースへ入ることができますので、下山にあたっては大阿原湿原に寄り道もありだなと思っていたのでありますよ、この時までは…。

 

この後ほどなくしてトラブル発生!という事態になるわけですが、そのお話はまた次の機会にということで(またまた引っ張ってすいません…)。