真夏の猛暑が過ぎ去って近頃は頻度が下がりましたけれど、暑い盛りは近所に救急車の到来がほぼほぼ毎日のように見受けられたものでありました。全部が全部、熱中症とも思いませんが、暑さにやられて持病も悪化するてなこともあったろうかと。それだけ、近所の老齢化率が高くなっているのであるかと、改めて思い知らされたわけなのですね。
そんな状況だけに、近所に住まっていた方々の代替わりも進んでおるようで、古くからそこにあった家が解体されて、新しい住宅が売りに出されたりもしている。どうやら子供世代がそこに住むわけではなさそうですね。中途半端に駅から離れた場所ですので、おそらくは子供世代ももそっと交通至便なところにそれぞれ住まいを構えて、親世代の家は取り壊して売却したてなところなのでしょう。
ですが、そんな中でひとつ、お向かいの家に人が住まなくなってそのまま…という状態になっているのがあるのですな。暑かった夏は雑草たちの大好物であったのか、よくぞここまでというくらいにすくすくと成長しており、ひと夏が過ぎてみれば家の周囲や庭のあたり、ジャングルさながらの状態になっているという。
しばらく前から出没するようになっていたムクドリが営巣しているようでもあって、数は増加傾向、お向かいだけにこちらにもふん害が及ぶようになったりしておりますが、不要となったCDのキラキラをぶら下げてみますと、これの効果であるのかは定かならずも、直接的な被害だけは無くなりました。ただ、少々距離を置いた電線には鈴なりに止まっていて、取り分け朝方に鳴き交わすさえずり(というほど可愛いものではありませんが)に耳を刺激されたりするのは日常的に…。
さらに、ご近所の噂ベースながら(ついに!?)「ハクビシンを見かけた…」てな話があり、どうやら市役所に対応を求めた…てなことが漏れ聞こえてきたのですなあ。てなふうに、空き家となった家というのは恐ろしほど加速度的に自然に還る(?)方へと動いていくようで。
と、こんな具合に空き家が放置されるという状況は、おそらく日本中の至るところにあるのでしょうねえ。ちと古いですが、今年2024年4月の日経には、こんな記事があったのでしたか。
総務省が30日発表した2023年10月時点の住宅・土地統計調査によると、国内の住宅総数に占める空き家の割合は過去最高の13.8%だった。18年の前回調査から0.2ポイント上昇した。空き家の数も5年間で50万戸増の899万戸と過去最多になった。
こうした増加傾向を踏まえてのこともでもありましょう、驚いたことに国土交通省では「空き家対策特設サイト」なんつうものまで設けておったのですなあ。これによれば、2014年に「空家法(空家等対策の推進に関する特別措置法)」が制定され、昨2023年の改正で空き家への対応が強化されたようす。おそらくは所有者(必ずしも望んで所有者になったわけでない方もおりましょう)の方々も、現状を良しとはしていないでありましょうけれど、それだけ事態が深刻化してもいるのでしょうなあ。
所有者個人が対応するには、何かと大きな費用が掛かるからこそ放置されるということにもなるのでしょうけれど、何事につけ、問題を先送りにすることは決していい結果にはつながらないとは想像に難くないところかと。近所の例でいえば、多少の草刈りくらいは手出しできる(勝手にはできませんが)としても、小動物まで出没するに及んでは簡単な話ではなくなってしまいますし、果たしてどういう経過をたどりますことやら…。多摩とはいえ、東京での話なのですけれどね…。