さて、袋田の滝のある奥久慈の山中を離れて平野部へと下ってくる道すがら、

もう一カ所だけ、山の中に忽然と姿を現す巨大建造物に立ち寄ったのでありました。

 

 

辺りはこのような山の中、竜神峡とよばれる峡谷を堰き止めたダムによって

ダム湖が形成されているのですな。こんな感じです。

 

 

でもって、これらの景観の得られる場所、つまりはダム湖を相当に上の方で跨いでいるのが「竜神大吊橋」でして、

かつては日本一の長さ(全長375m)を誇っていたということで。

 

 

橋の中央付近に垂れ下がっているものが見えますが、そのあたりでバンジージャンプが行われると。

落下距離100mとは橋からジャンプするものとしては「世界でも数少ない」そうな。

それだけ稀有の体験ができ、しかもそれに万全の安全を保障するためでしょう、料金は17,000円。

安いとみるか、高いとみるか。人それぞれの考えようでありましょうなあ。

 

 

この歩行者専用橋を単に渡るだけならば料金は320円、もっとも渡った先からハイキングコースをたどる人以外は

周りの景色を眺めつつただただ戻って来るだけではありますが。それでも、橋の途中には2、3カ所の胆冷やしポイントが。

 

 

写真では見てとりにくいものの、強化ガラスで谷底が見通せるようになっている場所があるのですな。

なんとも思わない人はこの上で飛び跳ねたりもするようですが、覗き込むだけでも血の気が引くような。

経年劣化のせいか、クリアに見通せない分まだ(個人的には)ホッとするところではありましたですよ。

 

とまあ、このような竜神大吊橋、先に「かつては日本一」と言いましたですが、

2006年に九重夢大吊橋ができてその座を奪われてしまったそうなのですね。

観光資源としてはいささかその価値を減じたかとも思うものの、

実際には後から後からやって来る人がいるということはそれなり役割を果たしてはいるのでしょう。

 

ということで、橋のすぐたもとの駐車場が満車で結構下の方に停めた関係で、

ちょっとした山道歩きでもって奥久慈との名残を惜しむことにしたのでありますよ。

ま、車道を下っていくこともできますけれどね。