四国の山合いに分け入って
…と書いてからずいぶんまた時間が経ってしまいましたですが、
とりあえず話を続けますと、ざっくりかような道筋を通って行ったのですなあ。
文字が小さくて何が何やら…ではありましょうけれど、
画像の下側をジグザグしながら横切っている道がありましょう。
丁度、左側の鉄道線路に近いあたりが大歩危の道の駅でして、
そこからひたすらに右側へと進み、それがどんづまった右端にある、
剣山を目指していたのでありますよ。
道中はいかにも山の中らしく大きくふられるカーブの連続ですけれど、
問題はむしろ道の狭さだったのでして。
「こんなところですれ違えるのか?」という道が続いていて、
しかもそれが大きくカーブしているとなれば対向車が来るのかどうかの
予測が付かないのですよね。
時にはかなり長くバックしてやり、時には向こうにバックしてもらい…。
そんなことを繰り返す中では、やはり軽自動車だったらねえと思った次第です。
とまれ、そんな苦難を乗り越えてたどり着いたのは剣山の登山口なのでして、
剣山は標高1,955m、四国では石鎚山に次いで第二の高峰。
ですが、実は九州の最高峰というのが屋久島の宮之浦岳(1,936m)であるところから、
四国の高峰2峰は西日本のトップ2というになるのですなあ。
ところで、四国の東半分を周遊する中で「何故に剣山か?」となりますな。
さりながら剣山にはかような謎があるミステリースポットなのだという話がありまして。
約3000年前、ソロモンが聖地エルサレムの神殿に祀ったのが「十戒の石板」「アロンの杖」「マナの壺」を入れた「契約の聖櫃」。ソロモンの秘宝と呼ばれたそれらの宝は、王国が略奪された時から行方不明のまま。秘宝はいったいどこに…?
隠された場所として密かに語られる1つが剣山と言われています。真実か否か。謎の答えは…。
この思わせぶりな記載は剣山観光推進協議会も絡んで制作されているらしい
「mystery-tsurugi.com」なるHPから借用しましたですが、胡散臭い…(笑)。
このHPには剣山に失われたアークが隠されたことの傍証?とも思われるあれこれを
紹介していますので、ご興味のある方はどうぞ。
と、そのような話もある剣山で、まさにそのような話を聞き知っていた者がいたところから
「では剣山へ」という話になり、とうとう登りに来てしまったというわけなのですな。
1955mに登るとはいいましても、車でたどり着いた地点はすでに1400mほどのところであり、
なおかつ長い長いリフトに載れば1700mを超える地点まで楽々到達してしまうのでして。
リフトを降りたところからようやっと山道登りとなりますが、
登り始めてすぐと振り返ると山並みばかり。山奥に入り込んできたなあという感じです。
登山案内図には頂上まで40分とありましたですが、
高台の神社によくある男坂・女坂のうち、男坂をひたする40分登り続けるといったところ。
ま、ゆっくり行けば誰でも登れると思いますけれど、へばる人の出る場合もありましょうなあ。
リフトでこられる簡便さは「その靴で登る?」てな人たちも多く連れてきてしまっているようです。
そうこうするうちに「あれが頂上であろうか」と。
すでに木々が少なくなってますが、実はこの山、登り始める段階から樹木は少なかったですな。
ご覧のようにクマザサが幅を利かせておりますけれど、頂上も同じような感じです。
標高といいこの開けたようすと穏やかな山容といい、関東の者には「霧ヶ峰
みたいだな」と。
いずれも開放感と見晴らしの好さが魅力でありましょう。
南側(高知県方向)を望めば太平洋まで見える…ときもあるのだとか。
ですが、この日は(ようやくにして晴れに恵まれたとはいえ)そこまでの眺望は得られず
少々残念ではありますが、ぐるり360度の展望は何とも爽快でありましたよ。
(標高のせいと風のせいで寒いくらいでしたですが)
(余談ですが、下りのリフトが怖かった…)