さて、バスツアーはアムステルダムを出発後、長い長い締切大堤防 を通過して

さらにひた走り、ヒートホールンという小さな村に到着とあいなりました。



村の外縁部にある駐車場でバスを降りた後は、

村の中の移動手段はボートに乗るか、または歩くか。
おそらく自転車でも通りにくいであろうくらいの細い道になりますのでね。


で、予めコースに含まれている1時間のボートクルーズへと案内されましたですが、
ルートはぐるり一周のいちばん短いルートです。



こんな感じでボートはゆっくりスタート。そして進むのもゆっくりゆっくり。
あたかも遊園地のアトラクションのようでありますよ。
風景がまたオランダの昔をぎゅっと詰めた箱庭のようですのでね。





ところで、ヒートホールンの村の説明を「Holland+Flanders」というサイトからの引用で。
「地球の歩き方」などでも多少紹介はされるようになってますけれど、
まだまだ日本から訪ねる人は少ないようで、引用している紹介記事は2017年8月のもの。
これから人気が出るかもしれませんですね。

オランダの観光地でこのところ脚光を浴びているのが、小さな村ヒートホールン(Giethoorn)。かつて泥炭(ピート)を掘ってできた湖とそれを運搬するためにできた運河から、水郷の村と呼ばれています。約2,600人が住む小さな町は、水路が今でも生活道路となっていて、昔ながらの茅葺屋根の家屋の間をボートが行きかい、176の橋が水面に映っています。
車の乗り入れが禁止され、プンディングと呼ばれる渡し船がゆったりと行きかう風景は、まるで別世界に迷い込んだようです。牧歌的な魅力にあふれたヒートホールンは、都会の喧騒が苦手な方には特におすすめ。美しい村へ足を延ばして、平和でのんびりとした雰囲気を満喫してみましょう。

ボートクルーズは村の中の水路を進んだ後、広い湖に出るのでして、
これが泥炭を掘ったところに水が溜まってしまった湖でありましょうか。



ずいぶん広い、大きな湖。感覚からするとそれなりの深さもあってと思うのが自然かと。
ですが、水遊びしていた女の子たちのようすをご覧くださいましね。



訪ねたときは9月に入っていて、多少暑い日はあってもオランダの夏はおしまい。
右側の子は寒そうにしてます…が、見てほしいのは震えるようすではなくして、
この女の子は「立っている」ということ。湖底に足をつけているそうです。


むしろ真ん中の大人がしゃがんでいるだけであって、実は浅いのですなあ。
泥炭の層が浅く広くあったということなのかもしれませんです。



と、ボートはふたたび水路に入り込み、乗船地点に戻っていくわけですが、
この水路に囲まれたようすは改めてヴェネツィア を思い起こさせますよね。


それは何も町中を車が通れないからといった点が似ているのではなくして、
こうした不便さとともに生きてきた村の人たちはたぶんに自衛のためとか
はたまた隔離されたとか、そういう歴史があったのだろうと思うのでありますよ。
ヴェネツィアは干潟に逃げてきた人たちが作り上げたように。


のどかだな、きれいだな、というだけで済むものではないとは思うところながら、
今は観光客の目を楽しませる風景になっている。

だんだんと歴史の時計は速く進むようになり続けているのかもしれませんが、
そうしたスピードからちと離れてゆったりしたいと思ったときに
「こんないい場所が」と発見されてしまったのがヒートホールンなのかも。


単なる観光客の側が言うことではないですが、
これからもヒートホールンは観光とのバランスをうまく取っていってもらえればと
思ったりするのでありました。