どうも長らくご無沙汰をしておりました。

ようやっと帰ってきまして、早速に「アムステルダム紀行」を語り起こそうかと思う次第ですけれど、

やおら帰国時のお話を。


と言いますのも、実は成田に到着したのは一昨日の9月6日。

我が身は日本に帰りついたものの、チェックド・バゲージがいまだ手元に帰ってこない。

それにはひと騒動もふた騒動もありましたものですから、まずはその辺りのお話をと。


今回の往復フライトはKLMオランダ航空利用でしたですが、そもそも帰国のために

ベルリンのテーゲル空港に到着して早速に暗雲が垂れこめたと申しましょうか。


と、ここでやおら登場するのがアムステルダムでなくしてベルリンであるとは

ベルリンにも行っていたのか…?となりますが、それは追々のお話として、

とまれ、帰国便はベルリンからアムステルダムへ出て、東京行きに乗り継ぐ形でありました。


テーゲル空港は小さいとは聞いていましたけれど、まあ初めて利用する空港なので

(もちろんアムステルダムからベルリンに入ったときにも通りはしましたけれど)

ちと早めに行って少しは探索するかとの思惑だったわけです。


で、早めに到着したテーゲル空港で出発案内を見る。

12時15分発アムステルダム行きフライトのチェックインカウンターは?…てな具合ですね。

その時にふと気付いたのはひとつ前に10時30分発の便が1時間15分も遅れて出発すると

表示されているのですな。


つうことは、ひとつ前のフライトが出発して30分後に

搭乗予定の飛行機が飛ぶということになってくるわけでして、

前便の遅れのしわ寄せが来るのではないかという不安が湧き起ることに


一応カウンターにオンタイムであるかと問うてみれば「10分遅れの予定」と言われ、

これが状況から想定して「定刻」との答えがあるよりなんだか信憑性がある気がしたものです。


アムステルダム・スキポール空港でのMCT(Minimum Connecting Time)は

「長距離国際線は約50分です」とKLMのHPにありますので、

当初の乗り継ぎ時間が65分で10分遅れても55分で「行ける、行ける!」と思ったわけですが、

やはりそうは問屋が卸さなかったのですなあ。


ボーディグパスには搭乗開始時刻が11時45分と記されていましたけれど、

乗るはずの飛行機が到着したのがその時間。

当然にして搭乗時刻は遅れ、出発も遅れ、アムステルダム到着も遅れることになりますね。


それでも1時間ほどで到着する飛行時間を正規の発着時刻では長めに見ていますので、

アムステルダムに降り立ったのは14時くらい。まだ東京行きの出発まで40分あったわけです。


ところが、飛行機は貨物エリア手前の場末感漂う場所に駐機したまま動かない。

遅れたためにボーディングゲートに空きが無いということでしたですが、

あろうことかそのまま1時間ほど、飛行機の中に缶詰となったのでありました。


成田だったらすぐさまバスがやってきてターミナルまで運ぶだろうになあ…と思いつつ、

ひたすらに飛行機が動くのを待つばかりですが、その間に東京行きの出発定刻は

過ぎて行ったのでありますよ。


ようやくにして飛行機から降りられたゲートでは特段の案内もなかったので、

とりあえずは東京便のゲートに急ごうと思ったわけですが、空港内の出発案内には

すでに「Door closed」と表示されている。いざとなればKLになんとかしてもらうけんねと、

出国審査場にたどり着けば、手前にいた係員が何やら調べて「まだドアは開いている、ようだ」と。


行列の少ない「EUパスポート」の列に紛れ込まされて審査場を抜け、

よりにもよって遥か彼方のゲート番号にうんざりしながら進んでいけば、

「東京便の方?」とか(英語でですが)叫んでいる空港職員がいる。


「はいはい!」と名乗りをあげると、返ってきたのは「RUN!」のひと言。

「おお、まだ乗れるのであるか?!」と思えど、時に15時30分。

「走れ!」と言われるのも分からないところではありませんが、

当方にいささかの落ち度もないのに「走れ」と言われましてもねえ…。


どうせ乗れるのならと多少足を緩めて振り返れば、

かの空港職員(巨体の恐そうなおばさん)が後ろに付いてきている。

「ひや~あ!」とたどり着いた搭乗口ではやおら名前で呼ばれて…ということは

乗り継ぎ待ちの最後であったか。


あいにくにも指定座席は最後尾。

満席近く、すでに着席して出発待ちのうんざり顔の中をなんとか座席にたどりつき、

定刻から1時間遅れの15時40分、スキポール空港を飛び立ったのでありました。ふう。


そんな経緯ですので想像に難くないことですけれど、

乗り換えの際に人は走れても、荷物は走れない。

どう考えても積み替えが間に合うはずもなく、

成田のバゲージクレームで手続きをして荷物は別途自宅に届けれられることに。

その荷物の戻りを待っている…という次第でありますよ。


どうやら1日遅れの便で成田には到着したようではありますが、

国内輸送にもう1日以上かかるとは…いやはやです。


と、荷物が帰ってこないという話はそういう顛末ですけれど、

荷物が無いことによって生じたもうひと騒動を次にお話しておこうかと思うのでありますよ。




ここまで書き上げたところで、12時目前にして荷物がようやく届きました。

午後は洗濯です(笑)。