ということで、ブリュッセルの芸術の丘 で美術館・博物館をたっぷりと巡ったわけですが、
帰国便をつかまえに空港へ行くにはまだ少々早いようでしたので、
またまたグランプラス 界隈に戻ってきました。
土産物でも見ようかなあとギャルリー・サンチュベールというアーケードを覗いてみる。
「ほおお!」とは思うものの、チョコレート、宝飾…さしてそそられるものもないのですよねえ。
(もっぱら個人の感想です)
で、グランプラス側の出入口に戻ると、ふとこのような案内板に目がとまりました。
「YOKO TSUNO straat」(ヨーコ・ツノ通り)とは、日本人の名前でもあるような。
だいたい添えられたイラストが日本人っぽさを醸しているではないかと。
ブリュッセルの通りに名前を残すほどのこの日本人女性は?と思ったですが、
どうやらこれはベルギーのSFマンガの主人公なのだそうで。
ただし、このキャラにはモデルがあって、
谷洋子という女優…だということながら、こちらもあいにく知りません。
日本でベルギーの漫画といえば「タンタン 」ですものねえ。
と、タンタン・ブティックの前を通り過ぎ、グランプラスに足を踏み入れる頃には
「そうだ!」と気付くことになったもう一つの訪問先。こちらになります。
真ん中の建物の1階入り口に「ミュージアム」という看板が下がっているのですが、
これでは見えませんですなあ。実はビール博物館でございます。
先にブルッヘ(ブルージュ)の ビール博物館 を見ましたけれど、
観光客相手のがんばりといいますか、設備投資もして
新しいアトラクションとして見せる努力が窺われたました。
それに比べて首都ブリュッセルのビール博物館は、外観立派なギルドハウスの地下に
雑然と物が置かれたような展示があるだけといった印象。
こりゃあ、「入場料、返せ!」てな感想を漏らす人(あちこちのレビューで見かけます)がいても
不思議はないなあと思ったり。
ではありますが、5ユーロの入場料はビール一杯無料のビール代だと思えば
さほどに目くじら立てるほどのことではないかなとも。
それに、これは極めて個人的な満足に関わる部分ですが、
ベルギービールの歴史やら醸造法やら種類やらが簡単にまとめられた冊子がもらえる。
これが英語、フランス語、フランデレン語(オランダ語)の併記になっていますので、
フランデレンの言葉を知る点では有効な材料だと思ったわけでして。
ささっと館内をひと廻りして、無料のビールにありついているうちにも「閉館だよ」の声が。
まあ、夕方になってから入ったものですから、致し方なしですな。
もはや寄れるところもないので、ホテルに預けた荷物をピックアップして
空港へと向かうことにしたのですが、振り返ればビールをいやあ、よく飲んだなあと。
そして、このビール博物館での無料ビールが今回の旅の最後の一杯かと感慨にふけったり。
ですが、実は空港に到着してもまだ少々余裕があるものですから
ついつい名残のもう一杯を出国ロビーの片隅で(笑)。
これこそ本当にベルギー最後の一杯。で、ふと気づけばこの「Leffe」というブランド、
旅の初日にやっとこさブルッヘにたどりついて入った店で飲んだものでしたなあ。
なんともまとまりのよい旅の締め括りとなったものでありますよ。
そうそう、時間もあることだし、土産の調達を空港でと思っておりましたが、
ブリュッセル空港はDFSと他の店がわずかにあるばかりでしたなあ。
やっぱり街なかで仕入れておかねばいけんかったと思いつつ、
全日空機上の人となったのでありました。
ようやくにして「フランデレン紀行」がお終いにたどりつきました。
こまごましたことまで書いたせいで、帰ってきてから半年以上もかかってようやっと。
少しばかり肩の荷(というのも妙ですが)をおろした心持ちではありますよ(笑)。