…と、ブルッヘのマルクト広場で突然の雨に襲われ、
雨宿りをかねてビール博物館 に立ち寄った後のお話になってまいります。
うまい具合にビール博物館では試飲などもしてわりと時間をくった関係で
外に出たときにはすっかり雨は上がっておりましたですよ。
で、次の目的地へ向けてマルクト広場からフラーミング通りをしばらく北へ。
その途中にはこのような像が。
モーツァルトの歌劇「魔笛」に登場する鳥刺しパパゲーノなのですね。
背後の建物は市立劇場ということですが、だからといって何ゆえにパパゲーノなのかは
不明でありまして…。
ただ、この辺りは各地の商人の商館などが立ち並んでいた界隈でもありましたから、
そんな一角に社交の場としての劇場があったとしても不思議はなかったとはいえそうです。
劇場のちょいと先を右に、アカデミー通りへと折れますと程なくちょっとした広場に出まして、
そこにはブルッヘとゆかりの深いヤン・ファン・エイクの像が立っています。
あ像の裏側は運河の行き止まり。
運河巡りのボートはここまで入ってくるそうですけれど、
ボートで来てしまうとヤン・ファン・エイクの後ろ姿しか見えないのが難点と言われているとか。
ちなみに今は行き止まりのこの運河、かつてはマルクト広場に通じていたようですから、
ワーターハレ の荷降ろし場まで直結していたのではなかろうかと。
あたりに商館が数多かったというのも、これを知るとむべなるかなでありますね。
で、ここからは運河沿いのプロムナードをしばしぶらぶら歩き。
ここまで来ると観光客の姿は運河の上のボートにしか見えずという町外れ感のある中、
逆にブルッヘの日常生活があるといいますか。
街並保存で建物の外観はとどめたままに使う関係でしょう、
荷物を運びこむのには都度都度こんなリフトで持ち上げないとならないようで。
階段室はせまいのでしょうなあ。
運河に架かる橋は基本的に眼鏡橋ですけれど、時にはこのような跳ね橋が。
ゴッホを思い出すといって「アルルの跳ね橋」ではお門違いの場所ながら、
なんとなあくフランデレンっぽいなという気がしたりもしました。
(世界名作劇場「フランダースの犬」の関係か…)
というふうに、うららかになったお天気のもと静かな散歩を楽しんでおりますと、
やがてかような古風な壁面を大きく構える建物が見えてまいりました。
次の目的地と申しておりましたのは、
この先にあります「O.L.V.-ter-Potterie(Our lady of the pottery)」というミュージアム。
ようやっと到着したところで中へ入ってみるわけですが、続きはのちほど。