ブルッヘの聖サルバトール大聖堂 をそそくさと退散して向かったのは

入場無料のコンサートと申しましたですが、旅先では、取り分けヨーロッパにあっては

何かしら演奏会のひとつも聴きたいものだと思っているわけなのですなあ。


ブルッヘにも「MAfestival」という夏の音楽祭がありまして、

「MA」は「Musica Antiqua」ですので一般に「ブルージュ古楽音楽祭」などと言われますが、

あいにくとこれは8月の前半に終了してしまっている。


また、ホテルから近いザント広場に面して

今でもピカピカに新しいコンセルトヘボウ(コンサートホールですな)があるものの、

9月の半ばまでは完全にオフシーズンでありますよ、ご多分に漏れず。


ということで、何かしらの音楽イベントを現地調達(?)すべくアンテナを張っていたところ、

ひっかかったのがここで向かったコンサートであったのでありますよ。


Harp Concerten Brugge

会場となりますのは「Site Oud Sint-Jan」というところの一室。

「Sint-Jan」とあるところでお気づきになる方もおられようかと思いますが、

先に訪ねた「Sint-Janshospitaal」(メムリンク美術館) に連なる建物の

中庭に入り込んだところに「Site Oud Sint-Jan」はあるのでありました。


聖母教会に見下ろされるSint-Janの中庭


こちら側からはうらさびしい中庭ですが、聖母教会 に背を向けて見れば

あれこれのイベントで少々賑わう建物があり、その奥の方の一室が会場というわけです。


少々余裕を持って到着したときには開演待ちの人がちらりほらりでしたが、

始まる間際までには程良く埋まった状況に。

これも「トリップアドバイザー」に1300件あまりの口コミがあって、

その9割がたが「とても良い」と評価している賜物でありましょうか。

(個人的には帰ってきてから気付いたのですけれど)。


というところでコンサートそのもののことですけれど、

無料というわりにはよいひとときを過ごせたなというのが率直な感想。


ハープ・コンサートと銘打たれて確かに最初はいわゆるハープを弾いていたですが、

ケルティック・ハープも奏で、やがては中国や日本の琴、

そして琴の弦の数をたくさんに増やしたハンドメイドしたという楽器に打楽器まで加えて、

ひとりでいそがしくも穏やかに演奏していたのでありました。


演奏者本人も言ってましたが、曲はほとんどオリジナル。

クラシカルな小品でも聴けるかと思うと肩すかしになるわけですが、

いわゆるヒーリング・ミュージックとかニューエイジ・ミュージックとかいうあたりと思えば

当たらずとも遠からずでしょう。概して心地良い音楽であると言ってよかろうかと。


でもって、このハープ・コンサートが無料の由縁は演奏終了後のCD販売で

しっかりと元が取れるということでもありましょうか。

もちろん押しつけがましいことは一切なしでも、

聴いていた方は余韻のままについ買ってしまいますからねえ。


演奏者自らが販売する3種のCDは使用している楽器の種類・数が異なるようす。

3種まとめ買いがお得とあってこぞって買っていく姿が見られましたけれど、

個人的には至って冷静にハープ・ソロの1枚を。


「Ebb tide」Luc vanlaere


CDにサインを求める人がいて、それに続く人たちにも気軽にサインしていた演奏者のリュックさん。

自分の番になって一枚差し出すと、「サイン、しましょうか?」と。

およそサインをもらうということに関心がない方ですが、断るのは失礼でありましょうなあ(笑)。


演奏者リュックさんのサイン入り


ということで、時折取りだして聴けば和みのもとになるというサイン付きCDを

土産として得たコンサートでありました。

ちなみに演奏のようすはYoutubeにあがっているようですね。


ではありますが、ブルッヘにお立ち寄りの節は観光の足休めにぴったりの演奏会を

どうぞお楽しみあれ。


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