メムリンク美術館 まで見たところで、
朝から歩きっぱなしでもありましたので結局は雨宿りを兼ねてホテルで休憩。
その後に再びブルッヘの町に繰り出しますが、相変わらず天気はさえませんな。
といって、この写真自体は朝歩き始めた頃に撮ったものですが、
ホテルから聖母教会 方面に向かう際にまず目に留まるのはこの塔なのですな。
Sint-Salvatorskathedraal (聖サルバトール大聖堂、救世主大聖堂とも)の塔でありますよ。
何でもブルッヘで最古の教会とも言われておるようで、
最も古い部分は9世紀にまで遡るとなれば、まずここを訪ねても不思議はないところながら、
朝早すぎたせいか、扉は堅く閉ざされて…ですので、ちと後回しになった次第なのでして。
出直した際には何の支障もなく堂内に入れましたけれど、
工事中なのか、足場が組んであるのは何とも残念といいますか。
もっとも聖母教会も同様で、夏のオンシーズンが終わったところで作業開始!てなところでしょうか。
あともあれ、ここはステンドグラスが有名ということですので、
見上げる分にはさほどの問題にはなりませんけれど。
ところで、教会を訪ねた際に
近頃ようやっと目を向けるようになりましたのが、説教壇なのですよね。
神に代わってその言葉を語りかける役割を重く見せるための演出要素でもありましょう。
大きな教会ではずいぶんと手間のかかったであろう装飾の(つまりはお金もかかっている)
説教壇がよく見られますですよね。
そして、こちらがお宝のひとつでありましょうか。「Reliekschrijn van Sint-Elooi」と表示が出ていて、
先にみた「聖ウルスラの聖遺物箱」と同じ形状なれば「Reliekschrijn」が聖遺物箱の意。
となれば「聖エローイの聖遺物箱」となるわけですなあ。
やっかいなことに(といってはいけんのかもですが)言葉が変わると
聖人の名前も呼び方が変わってしまう。聖エローイとは聖エリギウスのことであるようで。
自ら金細工師でもあったという聖エリギウスは職人に守護聖人と目されて、
加工貿易にも強かったブルッヘらしい聖人といえるのではなかろうかと。
というところで、ひとつ入場無料で聴けるコンサートに行ってみようと思っていて、
その開演時間が迫ってきたので、失礼ながらひとわたりはさくっと見せてもらいましたと
聖サルバトール大聖堂をあとにしたのでありました。