ずいぶんばたばたとした感じで「北安曇紀行 」をおしまいまでもっていきましたですが、
続いて早速に「大分北西部紀行」を書き起こすことに。
素直に「大分紀行」というふうに持っていけない背景には、先にも申しましたとおりに
「おんせん県大分」の面目躍如たる別府にも湯布院にも寄らない旅であるからでして。
これもとうに触れたことではありますが、
先乗りで大分一周5泊6日の旅に出かけていた友人に途中だけジョインする関係でありまして、
まずは合流地点たる大分県日田市を目指したのありますよ。
何せ大分の地を初めて踏む者としては土地勘といったものがまるでなく、
「空港から日田にはどうやっていくんだあ?」とまずは大分空港HPで見てみますれば、
経路その1:大分市内まで空港バスで約60分、その後JRの特急に乗り換えて約100分(!)、
経路その2:湯布院まで高速リムジンバスで約55分、その後JRの特急に乗り換えて約50分、
経路その3:タクシーで約105分(約22,290円!)…とまあ、こんなふうに書いてある。
大変なところで待ち合わせることにしてしまった…と思ったものですが、気付いてみれば
福岡空港から日田バスセンターに直通する高速バスがあって約1時間半であると。
当然にして羽田から福岡便に乗って出発したのでありましたよ。
折しも東京上空は雲が多い日でしたので、飛び上がった飛行機からは雲海を見下ろす形に。
ですが、しばらく見下ろしているうちにいささか雲が途切れ、下界を見下ろせるようになったにですな。
これ、湖ですが、形でなんとなくお判りになりましょうか?山中湖でありますよ。
と、こいつが見えたのならばお次は!と高まる期待の理由は想像がつきましょうねえ。
そうそう、富士のお山。雪の無い思い切りの夏富士が
文部省唱歌の歌詞よろしく♪あたまを雲の上に出し~という状態でありましたよ。
雲間にせよ、こうした景色を見下ろせると分かれば、
その後は窓に張り付いてひたすらに何かしらのランドマーク探しに勤しんでしまったわけです。
その後は雲の多いところをしばらく行って、やがて見えたのはこのような景色でありました。
まずは形で遠くに知多半島を判別し、すると手前は濃尾平野を流れる木曽三川であるかと。
いかにも氾濫を繰り返してきたことが想像される姿で、昔の東海道がここを避けて
船で桑名に出るルートであったのが偲ばれますねえ。
ほどなくすると琵琶湖で、これは大きすぎて南側の一部しか見えませんが、
写真で上の方にあたるすぼまったあたりから瀬田川(ようするに淀川)が流れ出しているのでしょう。
と、この大きな島影は淡路島でありましょう。それにしても面白いものだと思いますのは、
雲が陸地の上にだけ湧いているのですよねえ。
これは何とか瀬戸大橋と見てとることができましょうか。本四連絡橋の児島・坂出ルート、
そしてついでにお次は尾道・今治ルート、通称「しまなみ海道」ということで。
橋のついでに(ちょいと端折って)海峡をまたぐ関門橋…となりますと、
向こう側はいよいよ九州でありますなあ。
…てなことを言っているうちに玄界灘(思ったより波が静かでしたな)の上を飛び、
昔の福岡国際マラソンのコースとして聞き覚えのある「海の中道」が見えてきますと、
福岡空港到着も間近でありますね。
ではありますが、これで油断できないなと思いましたのが
着陸に向けて高度を下げるの当然ながら、市街地の上空かなり下がったところでやおら旋回、ランディングにいたるというコースどりは結構おっかなびっくりでありましたよ。
とまれ、何事もなく着陸し、九州に降り立ちはしたですが、いかんせんここはまだ福岡県。
ここからまた飛行時間とおんなじくらいをバスで移動することになるわけですけれど、
今日のところは大きな地図をなぞるように日本の半分を眺めてきたお話ということで、
ご容赦くださいまし。