あしかがフラワーパーク をぐるりひと周りしたあとは、また佐野 に戻ってきたのですね。
ひとえに名物である「佐野ラーメン」を食せんがためでありました。


駅前の「ぱるぽーと」なる施設の中には「らーめんミニ博物館」と称するコーナーがあり、
市内のラーメン店が自慢の一杯(もちろん模型ですが)を持ち寄って展示してあるという。
どうしたって一杯くらいは食べて置きたくなるではありませんか。

らーめんミニ博物館@佐野


ですが、ガイドブックを見て「行列必至!」てな記載があるところには近寄らない性質だもので、
まあ名物なんだし、よもや大外れは無いだろうと、厄除け大師まで歩いていく道々で
行き当たりばったりにとにかく入ってみようということに。


この辺りを抜けて行くと辿りつくのかな…と、何となく入り込んだ裏道。
そこにありましたですよ。厄除け大師でなくって、ラーメン屋が。


青竹手打ちラーメン赤見屋 支店@佐野


厄除け大師近くの路地裏にひっそりとある、何とも小さな小さなお店でしたですが、
そのまんま東(髪の毛がある頃の)やダ・カーポ(フォーク・デュオですね)、
その他いろいろと芸能関係、マスコミ関係の人が来店したようで、
写真やら色紙やらが置いてありましたですよ。
出会いがしらに入りましたが、たぶん外れではないのでしょう。


チャーシューメン@赤見屋 支店


今回はだいぶ歩きまわったことだし…と頼んだのはチャーシューメンですので、
普通のラーメンではこれだけチャーシューは乗ってこないものと思われます。
てか、チャーシューが全てを覆い尽くしていて、どんな麺だかもこれでは分からんですね
そこで、市の観光協会が作るガイドブックから「佐野ラーメン」特徴を引用してみましょう。

大正の初め中国人の料理人が伝えた青竹打ちラーメンがルーツといわれています。縮れた麺と、佐野市のおいしい水で作るあっさり醤油味のスープは、相性ばっちりです。

すると昔ながらの中華そばふうなのかもしれんとスープをひと口、ああやっぱりと思ったですが、
いわゆる町の中華屋で炒飯に付いてくるスープよりも醤油味がしっかりしていたようす。


基本的においしく頂きはしましたが、「あっさり」が特徴というわりにしっかりしていて、
しかもチャーシューもまた味がしっかりだったものですから、後で渇いて渇いて…。


これも後からですが、市販のガイドブックを見ると
同じ店の本店(入ったのは支店だったようで)のワンタンメンが紹介されてました。

チャーシューだといささかしつこくなってしまったですが、
そうか、ワンタンメンならほどほどになったのかもしれんなあと、
ガイドブックを見直すことになったのでありますよ、今さらながら。


と、ラーメン屋を出て、そのお隣にまた違った幟旗を発見。
実はラーメン屋だけでなく、こちらのお店も探していたのですよ。
佐野名物「いもフライ」のお店であります。


佐野名物いもフライ


昔は、といって今であるんでしょうけれど、町の商店街にあるような精肉店では
コロッケやメンチカツを店で揚げて売ってたですが、そうしたものの中に
ポテト・フライというのがありました。


ジャガイモをひとくちサイズ(子供の口には大きかったという記憶が)に切って
揚げたという、ただそれだけのもの。佐野名物も基本は同じですね。


佐野名物いもフライは串に刺さって


一般的なポテト・フライ(そういうのがあるのかは分かりませんので、印象ですが)より
ひと回り小さめに切ったものを串に刺してあるというのが、違いと言えば違い。
駄菓子屋でも売られていたと聞きますが、この串に差してあるあたり、
子供が買い食いしやすいですよねえ。


ところで、こだわりはこれに掛かっているソースではないかと。
地元・佐野で作られているマドロス・ソースというもの。
同じお店でソースも売られておりました。


佐野のマドロス・ソース


「佐野には海がないのに、マドロス・ソースかぁ…」とついひとりごちてしまったところ、
店のおばさんが反応して、ネーミングの由来を教えてくれたですよ。


何でも、ソース会社を起こした社長さんがポパイが大好きだったそうで、
ポパイ・ソースと名付けることをお上に申し出ますが、
「ポパイ」はいろいろ使われてるからと却下されてしまった。


諦めきれない社長さんは何とか関わりなる名前にと絞り出したのが
マドロス・ソースのネーミングであったのだとか。


ダークダックス といい、ポパイといい、この辺りには一途な方が多いのでしょうかね…。